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福重の名所旧跡や地形

太神宮((大村市重井田町)
太神宮(だいじんぐう) 場所:長崎県大村市 重井田町
 重井田町にある太神宮は、重井田町公民館敷地内にあります。鳥居をくぐり、公民館裏の階段を登ると、石の祠(ほこら、神社)があります。この石祠は、大きな石の上にあります。
(左写真は、太神宮の石祠)

 大村市内に数多くの神社があると思いますが、このような大きな石の上に祠があるのは、けっこう珍しいのではないかと思います。最初の創建は不明のようですが、再建されたのは、
寛政2(1790年)年です。

 近くに佐奈河内川(さながわちがわ)が流れ、綺麗なもみじの新緑が見れる静かな所です。
太神宮の鳥居(奥は重井田町公民館)
 江戸時代の(大村)郷村記に、この太神宮について書かれています。それは福重村『寺社之事』の『重井田、太神宮』の項に登場していますので、この項の全文を紹介します。

 下記の 内が(大村)郷村記からの引用文です。(注:文章は続いているところもありますが、分りやすくするため文章の区切りと思われる箇所に、スペース=空白を挿入しています)

  太神宮
神体鏡 宮代山道茂助 例祭九月十六日 宝円寺勧請 氏子中祭之

石祠  拝殿 弐間梁三間  萱宇  石鳥居 壱基  境内 弐拾間方程

当社建立年号不知 寛政二庚戌年二月再建  」

 
上記を現代風に口語訳すると次の の通りと思われます。ただし、念のため、正式なものではなく、あくまでも上野の便宜上の訳ですから間違いあるかもしれませんので、ご注意願います。

 < 太神宮(だいじんぐう) 
 ご神体は鏡で、宮代(神社の代表)は山道茂助である。例祭は9月16日である。宝円寺の分霊で、氏子(注:その土地に住んでいて、その神社を祭る人々の意味)でまつっている。

 石の祠(ほこら)がある。拝殿の大きさは(奥行きが)3.6m、梁の長さ(横幅)が5.4mで、萱(かや)ぶきである。石の鳥居が一基あり、境内の広さは66平方メートルである。当社(太神宮)が(最初に)建てられた年号は不明だが、寛政2(1790年)年に再建された。 

 現在は、ここに書かれている拝殿はありませんが、公民館の中からに拝めるようになっています。あと、石祠のある大きい石だけでなく、周囲にはいくつも縦横数メートルにも及ぶ石が多いのが特徴です。なお、上記右側写真の鳥居の左側にも大きな石が見えますが、この下には、観音様があります。

(掲載日:2007年1月1日)


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