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   注:この写真展は、終了しました。ご来場、ありがとうございました>

閲覧者の皆様へ

ナガサキピースミュージアムでの「大村の馬頭観音」写真展示のご案内
 皆様、いつも福重ホームページをご覧頂き、ありがとうございます。早速ですが、管理人の上野が、これまで郷土史調査などで撮影しました「大村の馬頭観音」写真を展示することになりました。ただし、ま調査途中段階でもあり、大村市全体の写真枚数になっていませんが、今回30体の馬頭観音写真を展示しています。展示の期間、開館時間、場所などの概要は、下表の通りです。

 なお、下段(地図よりも下側)に「馬頭観音とは」、「大村の馬頭観音」、「インド彫刻を思わせる美しい彫像」、「史跡巡りや地域起こしにつながれば」) の各項目も掲載しています。

・期間

2月25日(火)〜3月19日(水)

・場所 ナガサキピースミュージアム
 〈住所〉 長崎市松が枝町7-15 (地図は下段をご覧ください)
 〈開館時間〉 午前9時30分〜午後5時30分
 〈休館日〉 毎週月曜日(月曜日が祝祭日の場合はその翌日)
主な展示内容 大村市内の馬頭観音写真:30数枚(少しだけ風景写真も含む)

 長崎市内の方、あるいは何かの都合で長崎市に行かれる場合にお立ち寄りして、ご覧いただければ無上の喜びです。

ナガサキピースミュージアムへの地図(グーグル地図より)

馬頭観音とは
 
馬頭観音については多種多様な説があるが、古いのは平安時代に建立されているので、その頃にインドから伝来したと思われる。国語辞典の大辞泉によれば「馬頭観音は、六観音・七観音の一。宝冠に馬頭をいただき、忿怒(ふんぬ)の相をした観音菩薩(ぼさつ)。魔を馬のような勢いで打ち伏せ、慈悲の最も強いことを表すという」と解説されている。

  先の辞典通り、当初「馬頭観音は村(町)や集落で病気や災いがあった場合、馬のように素早く助けに来て下さる神様」と解釈されていた。その後、産業の発展にともない馬が農耕を始め、輸送、戦(軍馬)、競走馬などで目覚ましく活躍した。また、馬は飼っている農家などでは家族同様で、しかも大きな財産でもあった。

 それと同時に怪我や病気もあったため、全国的に江戸時代頃から馬や動物の守り神様みたいにして馬頭観音を建立し祀ることが流行り、数も大変多い。なお、このような経過から「馬頭観音は庶民が建立し、守り、信仰してきた」とも言えるのではないか。

 戦後しばらくして馬が大活躍した時代が終わり、農村部でも急激にトラックやトラクターの進展があり、今では馬は見られなくなった。しかし、現在でも馬頭観音は、大村市内だけではなく、全国で農業(農耕)・交通安全の神様などとして祀られている地域や競馬場などにもある。

大村の馬頭観音
 
大村市内の馬頭観音は、未調査含めて50体以上あると思われるが、私は、その内30数体を撮影や計測をした。また、碑文調査で10体近く拓本作業も実施した。

 調査済みの馬頭観音には、様々な形や模様があり、一言でいえない位である。形で多いのは、「三面六臂(さんめんろっぴ)」<三つの顔と六つの腕>や「三面八臂」である。

 先に述べた通り「馬頭観音は庶民が建立し、守り、信仰してきた」関係上と、数が多いため、これまで大村市内外で出版された郷土史の書籍類や写真類に馬頭観音が掲載されたことは、ほとんどない。

 それに風雨による損傷も見られるので、まだ姿・形・碑文が判明している内にデータベース化を急いだ。そして、未調査部分もあるが、いずれ冊子にもできるようにまとめてもいる。

インド彫刻を思わせる美しい彫像
 
大村周辺の石は金鎚で叩くと直ぐに割れやすく、彫像に不向きである。そのような石材ながら、大村の馬頭観音の内、10体ほどインド彫刻を思わせるほどの繊細で美しい形をしたものがある。また、上下左右のバランス感覚が良く、先人の高度な彫像・彫刻技術に改めて感心した。

 その中でも『野田平原の馬頭観音』(東野岳町)、『中岳の馬頭観音』(中岳町)、『南川内の馬頭観音』(中岳町)などは、「細工の繊細さ、体の表現力やレリーフの高さでギリシャ彫刻にも迫るのでは」と思うほどである。

史跡巡りや地域起こしにつながれば
 私は、「歴史を現代に生かす」という言葉が好きで、郷土史研究や地域起こし活動もしている。大村では、10年前位からウォーキングや史跡巡りのブームが来ていて、私も頻繁に案内役を引き受けている。今回の馬頭観音写真展示とデータが、例えば「馬頭観音・各史跡巡り」などの一助になり、さらにウォーキング終了後にシュシュさん、鈴田農園さん、産地直売所などで、お土産購入に繋がれば地域振興にもなるのではと考えた。

 そうなれば、庶民の幸福を願い、災いを素早く退治して下さる馬頭観音の役割にも通じるし、「先人が建立された“馬頭観音を現代に生かす”」とも思った。  ナガサキピースミュージアムでの写真展で、馬頭観音に興味を持たれた皆様の地域近くにもあるし、新たな発見があるかもしれないので、これを機に実物もご覧になればと願っている。


・関係ページ「大村の馬頭観音(目次ページ)

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