この上八龍の単体仏(滑石製平安仏)は、大村市弥勒寺町の個人宅地内にあります。なぜ、この単体仏(滑石製の平安仏)がこの地にあるのか、伝承含めて詳細は不明です。ただ、「先祖がどこかの山から持ってきた」との言い伝えは残っているようです。
そして、その場所は、上野の推定ながら旧・弥勒寺郷の字(あざ)で言えば「上八龍」周辺ではないかと思われるからです。あと、この上八龍の単体仏(滑石製平安仏)の写真や造立などを紹介している論文や文献は見当たらないようです。なお、裏面(下記右側写真参照)には、後世の悪戯(いたずら)と思われる粗彫りもあります。
・造立年代:平安時代末期
・全体の高さ22.5cm、横幅15cm
(仏の部分は高さ19cm、横幅13cm)
・石材:滑石製
・元あった位置:末法思想流行時に経筒が埋められた経塚の上に目印あるいは信仰目的で置かれていたと推測される。(詳細は、大村の経筒ページを参照)
(掲載日:2008年6月19日、第二次掲載日:2016年2月22日、第三次掲載日:2016年7月4日、第四次掲載日:2018年3月10日、第五次掲載日:2020年3月4日)
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