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安産祈願の千手観音
写真
所在地:大村市弥勒寺町 (清水の線刻石仏の西側)

  この安産祈願の千手観音(あんざんきがん の せんじゅかんのん)は、弥勒寺町、字(あざ)「清水(しみず)」にあります。大きい岩壁に彫られた清水の線刻石仏の左側(西側)約5m先です。左側写真の石祠(せきし)が、千手観音

 建立年代は、江戸時代後期に完成した(大村)郷村記に記述がないため、それ以降とも推測されますが、正確には不明です。この観音は、昔から福重内外の人びとから「安産祈願の観音様」と呼ばれ、参詣されてきた歴史があります。土地所有者の方が、代々、大事に祭っておられます。

 なぜ、ここに安産祈願の観音が建立されたのかと言う理由は、地域伝承として残っていません。また、2017年2月まで、この観音が千手観音だったことも不明でした。 千手観音本体本体のみの大きさは、高さ45cm、横幅23cm、胴囲80cmです。


 千手観音来とは、国語辞典の大辞林によれば、次の「 」内の通りです。「六観音の一。限りない慈悲を表す菩薩で、千の慈悲の眼と千の慈悲の手をそなえ、生ある者を救うという。二七面四二臂の像が一般的」


左奥の石祠:安産祈願の千手観音、中央:史跡説明板、右側の岩:清水の線刻石仏 (岩全体:高さ2m90cm、横幅16m70cm)

名称について
 まず、私は本来ならば、他の石仏同様に頭に地名を付けプラス像の種類を付けた名称にすべきだと、思っています。しかし、この
安産祈願の千手観音(あんざんきがん の せんじゅかんのん)の名称については、いくつかの経過があります。この観音の呼称について、建立当初は、建立者などは、当然何を祭られていたか分かっておられたと思われます。

 しかし、その後、地元の弥勒寺郷(町)や当時の福重村(現在の大村市福重地区=10町内)の方々も、「安産祈願の観音様」と呼ばれ、参詣と伝承をされてきました。つまり、建立当初を除けば、その後、何の観音か不明ながらも、大事に祭ってこられたということです。

 2014年から
この観音の史跡説明板設置の地元要望がありました。その後、福重地区まちづくり活性化委員会(観光イベントまちづくり部会)と弥勒寺町町内会などとの調整後、同じ場所にある清水の線刻石仏とともに、2016年度に史跡説明板を立てることになりました。

 その説明板内容の文章校正の最終段階で、「できれば何の観音なのか?」を書き加えることになりました。そして、”長崎県初の仏像専門家”でもある竹下正博(たけした まさひろ) (佐賀県立博物館勤務、学芸員)へ、写真数枚を送り、ご教示願いました。その結果、2017年3月7日に、同氏から「千手観音像である」との回答をもらいました。また、その千手観音像の特徴点も、詳細にアドバイスを受けました。

 今後の名称について、昔から「安産祈願の観音様」と呼ばれてきた長年の地元状況と、今回判明した千手観音像であることを考慮しました。そして、この福重ホームページでは、
安産祈願の千手観音と名称統一して、掲載していこうと思っています。

大きさや緯度経度など
 安産祈願の千手観音、石祠、その土台部の大きさは、下表の通りです。なお、掲載写真でもお分かりの通り、この土台下部に敷石みたいな平石の大きさについては、下表には書いていません。

安産祈願の千手観音像、石祠などの大きさ
 千手観音像本体  高さ:45cm  横幅:23cm  奥行き:19cm  胴囲:80cm
 石祠  高さ:105cm  横幅:78cm  奥行き:69cm  -
 土台  高さ:25cm  横幅:84cm  奥行き:82cm  -


  下表が、携帯型GPS測定器で計測した緯度経度の数値です。なお、この千手観音像のある場所は、雑木林や大きな岩がある所です。そのため、岩に邪魔されないように石祠の前で計測しました。しかし、衛星電波の届きにくい場所には変わりなく、下表は見晴らしの良い史跡とは違って若干の誤差があることは、あらかじめご了承願います。
安産祈願の千手観音、GPS実測値
 名称:安産祈願の千手観音  場所:大村市 弥勒寺町 (千手観音像の前)
 実測値:北緯32度57分50.05.秒、東経129度57分29.30秒  (国土地理院)地図検索用 
 32度57分50.05秒 129度57分29.30秒
 グーグルアース用数値:32°57'50.05"N,129°57'29.30"E  標高:GPS高度計は58m、気圧高度計は57m、地図上の標高は55m

補足説明
 

 (この原稿は、準備中。しばらく、お待ちください)

(初回掲載日:2017年4月16日、第2次掲載日:4月17日、第3次掲載日:4月18日、第3次掲載日: 月 日)

 

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