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左奥の石祠:安産祈願の千手観音、中央:史跡説明板、右側の岩:清水の線刻石仏 (岩全体:高さ2m90cm、横幅16m70cm) |
名称について
まず、私は本来ならば、他の石仏同様に頭に地名を付けプラス像の種類を付けた名称にすべきだと、思っています。しかし、この安産祈願の千手観音(あんざんきがん の せんじゅかんのん)の名称については、いくつかの経過があります。この観音の呼称について、建立当初は、建立者などは、当然何を祭られていたか分かっておられたと思われます。
しかし、その後、地元の弥勒寺郷(町)や当時の福重村(現在の大村市福重地区=10町内)の方々も、「安産祈願の観音様」と呼ばれ、参詣と伝承をされてきました。つまり、建立当初を除けば、その後、何の観音か不明ながらも、大事に祭ってこられたということです。
2014年から、この観音の史跡説明板設置の地元要望がありました。その後、福重地区まちづくり活性化委員会(観光イベントまちづくり部会)と弥勒寺町町内会などとの調整後、同じ場所にある清水の線刻石仏とともに、2016年度に史跡説明板を立てることになりました。
その説明板内容の文章校正の最終段階で、「できれば何の観音なのか?」を書き加えることになりました。そして、”長崎県初の仏像専門家”でもある竹下正博(たけした まさひろ) 氏(佐賀県立博物館勤務、学芸員)へ、写真数枚を送り、ご教示願いました。その結果、2017年3月7日に、同氏から「千手観音像である」との回答をもらいました。また、その千手観音像の特徴点も、詳細にアドバイスを受けました。
今後の名称について、昔から「安産祈願の観音様」と呼ばれてきた長年の地元状況と、今回判明した千手観音像であることを考慮しました。そして、この福重ホームページでは、安産祈願の千手観音と名称統一して、掲載していこうと思っています。
大きさや緯度経度など
安産祈願の千手観音、石祠、その土台部の大きさは、下表の通りです。なお、掲載写真でもお分かりの通り、この土台下部に敷石みたいな平石の大きさについては、下表には書いていません。
安産祈願の千手観音像、石祠などの大きさ
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千手観音像本体 |
高さ:45cm |
横幅:23cm |
奥行き:19cm |
胴囲:80cm |
石祠 |
高さ:105cm |
横幅:78cm |
奥行き:69cm |
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土台 |
高さ:25cm |
横幅:84cm |
奥行き:82cm |
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下表が、携帯型GPS測定器で計測した緯度経度の数値です。なお、この千手観音像のある場所は、雑木林や大きな岩がある所です。そのため、岩に邪魔されないように石祠の前で計測しました。しかし、衛星電波の届きにくい場所には変わりなく、下表は見晴らしの良い史跡とは違って若干の誤差があることは、あらかじめご了承願います。
安産祈願の千手観音、GPS実測値
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名称:安産祈願の千手観音 |
場所:大村市 弥勒寺町 (千手観音像の前) |
実測値:北緯32度57分50.05.秒、東経129度57分29.30秒 |
(国土地理院)地図検索用
32度57分50.05秒 129度57分29.30秒 |
グーグルアース用数値:32°57'50.05"N,129°57'29.30"E |
標高:GPS高度計は58m、気圧高度計は57m、地図上の標高は55m |
補足説明
(この原稿は、準備中。しばらく、お待ちください)
(初回掲載日:2017年4月16日、第2次掲載日:4月17日、第3次掲載日:4月18日、第3次掲載日: 月 日) |