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大村の景色シリーズ はじめに

はじめに

 大村市は、長崎県央地域にあって、自然豊かで風光明媚な所です。また、規模の大小とか便数の多い少ないは別としても県内では珍しい陸・海・空の全ての交通アクセス網が揃った地域でもあります。さらに将来、高速鉄道(西九州新幹線)も工事中です。

 あと、現在は長崎市が県庁所在地ですが、元々、県央地域の政治・経済の中心地は、大まかに言って古代肥前国時代頃から彼杵郡家の役所を中心に大村北部にあり、それは900年間近く続いていました。それらの主たる要因は、この地が穀倉地帯で経済力があったからです。そして、長崎港開港(1571年)以降しばらしくして、中心地は移り現在の通りに推移しています。

 このような事例をもってしても本来、様々な苦労をされている県内他の市町から見れば大村市は、大変恵まれた環境と言えます。しかし、こと(歴史)観光の視点から見れば一部を除き、まるで「偉大な通過都市・大村」、「素通りのまち・大村」のように見えます。これらの原因は、一つとか二つあると言うものでは当然ありません。

 しかし、その観光宣伝方法(市発行のポスター、チラシ、ガイドブック、パンフレット、広報誌・ホームページ類など)は毎年のごとく、「旧・大村中心市街地(市役所)中心主義」みたいに同じ「大村公園、武家屋敷通り、旧楠本正隆邸、大村純忠、天正遣欧4少年」ばかりを何十年間も繰り返しているように思えます。これでは、とても本格的に市内全域に渡る多面的で滞在型の観光を勧めているとは、到底思えないような宣伝内容でもあります。

 その結果、他にどんないい所があっても、「それらは見なくてもよい」と言うやり方と同じで、まるで ”目隠し観光”を実践しているようなものです。市民の方へも何十年間も同じような宣伝が続くため情報が偏ってしまって、他のいい所は知られない現象にもなっています。つまり、これらのやり方は、「偉大な通過都市・大村」「素通りのまち・大村」大村市自ら作っているように思えます。

 私は一市民で、ほとんど何の力もありませんが、大村を訪れて下さる観光客の方々、また身近にいい所があっても知ることのできない市民の方含めて、大村の自然豊かで美しい景色を少しでも紹介したいと思って、このシリーズ掲載を思い立ちました。

全国百選の地含めて、大村には”いい所”は沢山ある
 先に申し上げますが、大村には見所のある景色、名所旧跡から美味しい食べ物に至るまで、色々といい所があります。これは何も上野個人だけの独断と偏見で声を張り上げて言っている訳ではなく、全国の方々が選んで下さった<・・・・・百選>も大村は少なくないのです。

 全国百選の元々の選出根拠は各々の理由や目的があるのですが、この場所は大村の場合、共通して景色も良い所ばかりです。はたして、このような百選の地でも観光客や市民の方は、どれだけ知っておられるのでしょうか。はたまた、大村市は、そのことを大いに宣伝しているのでしょうか。

 (2012年10月現在)大村市内に6つある全国百選の地で、それを示す大きな立て看板や立派な記念碑があるのは、これまた大村公園だけと言う大村市の偏ったやり方なのです。他の場所は一部を除き、記念碑はおろか百選に選ばれた案内板さえない場所もあります。

  また、同じ百選でも<ため池百選、野岳ため池>に至っては、選ばれた当初は、市長会見発表や広報誌・ホームページ掲載はあったものの(単なる掲載忘れのためか)2012年10月7日現在で「大村市役所ホームページ」の<大村市は「これ」が有名です!>ページの(下側の方)「・・・百選編」に、その名称さえも掲載されていないのです。(右側写真は、野岳ため池=野岳湖と郡岳) (注:この件は市に指摘や改善要望をしたところ、上野宛へ2012年10月16日に回答があり、市のホームページへ<ため池百選、野岳ため池>も掲載された。新たな掲載ページは、ここから)

 せっかく全国の方々が色々な目的や基準で全国百選に選んで頂いても、大村公園を除く先の例のように当該の市がそれらを活用しないとは本当にもったいない話です。全国の他の自治体では、「百選もあるので見て欲しい」みたいな特別ページまで作成し掲載されている市町村もあります。つまり、先の例のように私が申し上げた「旧・大村中心市街地(市役所)中心主義」観光”目隠し観光”のやり方は、これら具体的事例を見ても良く分かる内容ではないでしょうか。

何十年後の大村を展望して
 先に述べた通り、あまりにも長期間偏った観光を続けた結果、多くの方へ一から大村の良い所を見て頂くのは、これから時間もかかるし、直ぐには成果も出ないと思います。しかし、何十年後の大村から逆算しても、けっして今からでも遅くはないので地道に多面的で滞在型の観光を勧めていくことが求められているような気がします。

 また、それは観光客の方を迎える側が、先の「旧・大村中心市街地(市役所)中心主義」観光みたいに「大村公園、武家屋敷通り、旧楠本正隆邸、大村純忠、天正遣欧4少年」ばかりの ”目隠し観光”方式ではなく、市内のいい所を沢山用意、宣伝して、むしろ観光客の方に行き先を決めて頂く方式が選択の幅を広げることになるのではないでしょうか。

 この種のことに疑問を持たれる方へも申し上げます。例えば弥勒寺町にある大村夢ファーム・シュシュさん、中里町の鈴田峠農園さんの活躍ぶりは、どう思われるでしょうか。シュシュさんの場合、創業当初(1998年7月)は5人位での農産物直売所でスタートでしたが、(2012年現在)10倍以上(80人強)のスタッフ、年間観光客数は50万人を越えておられるようです。(シュシュさんの経過や事業の詳細は、ここから参照)

 また、ここには2月の寒い月の平日に観光バスが数台来場され、国内外からの視察・研修されている所です。このような場所が、県内にいくらあるのでしょうか。さらに言えば、美味しいフルーツや新鮮野菜だけではなく、レストランに入られたお客様の感想の中に、「ここからの長崎空港、大村湾や市街地の眺めは最高。知らなかった。また景色を見ながら食べに来てみたい」と多くの方がおっしゃっておられます。

 新鮮野菜やフルーツも、食事も、お土産も、眺める景色も何か特別なものはないのです。自然のあるがままの状態を使った観光なのです。私は、これをヨーロッパの(町や村の人口の倍以上が毎日のように訪れていた)いくつかの町で見てきたので(上野が便宜上使っている名称で)“ヨーロッパ型観光“と呼んでいます。(ご参考までに私の『ストラスブール旅行記』の「今アルザスが面白い2、なぜ活気があり豊かなのか」などをご参照願う)

 このような“ヨーロッパ型観光“を参考にして、あるがままの自然、史跡、建物、地場産業を生かして大村市内全域に着目し、多面的な滞在型観光を何十年後かの大村を展望して地道にやっていくことが求められているのではないでしょう。その方が大きな開発と設備投資と言う重荷にも直結しないし、むしろ地場の会社などはやりやすいとも思われます。

景色の素晴らしさを広めるために

------------(次の原稿は、準備中。しばらく、お待ち下さい)------------------



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