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福重の写真集 その717

 2025年9月4日、長崎空港開港50周年記念講演会・シンポジューム(概要報告)

上記は2つの基調講演テーマ講師名
 上記はパネルディスカッションのシンポジュームテーマパネリスト名
(写真1) 会場

長崎空港開港50周年記念講演会・シンポジューム(概要報告)
日時:2025年9月4日
14:00~17:00
会場:市民交流プラザ、2階ホール
主催:長崎空港ビルディング株式会社(NABIC)
参加者数:
(主催者・講師・報道・聴講者など含む)全体(目測で)約150名
注1;画像は長崎空港ビルディング株式会社(NABIC)様より配布のチラシまたはPDFより複写
注2;このページ作成者の上野は、3時間にも及ぶ内容を簡潔で正確に書く能力は持っていない。そのため、あくまでも個人的に覚えている範囲内の特徴的な事柄だけを掲載している点は、ご容赦願いたい。

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<会次第>-----上から2と3番目の画像を参照
 ・主催者挨拶:開港50年のあゆみ

 ・基調講演
  「空港と地域航空を巡る初課題と展望」
  講師:加藤 一誠 氏(慶応義塾大学 教授)

  「航空政策を取り巻く現状について(主に脱炭素化の取組)
  講師:大田 圭 氏(国土交通省 航空局 大臣官房参事官)

 ・シンポジューム(テーマ名およびパネリスト名は上から3番目の画像を参照)
  長崎国際大学の学生さんのアンケートに基づく報告や話しもあった。
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<概要紹介>

 長崎空港開港50周年記念 長崎空港歴史写真展
 長崎空港開港50周年記念セレモニー、くす玉割り (撮影日:2025年5月1日)

・主催者挨拶:開港50年のあゆみ---長崎空港ビルディング株式会社(NABIC)衛藤社長
 冒頭、主催者のNABIC社長から、長崎空港が開港して今年で50周年を迎えることができたのは、皆様のおかげであるとの話があった。その後、スライド映写にて、箕島周辺の埋め立て工事の状況、そして、1975年5月1日(当時)世界初の海上空港として長崎空港が開港したことなどの説明があった。

 また、開港後、国内路線の拡充・発展、さらには国際線の就航や、長崎旅博覧会の期間に併せて1990年9月2日にフランスの超音速旅客機「コンコルド」が飛来など今では懐かしい写真を使った分かりやすい長崎空港概略史みたいな紹介があった。

 なお、長崎空港の旅客数は、開港後ずっと順調に伸びて最盛期の2018年度は約326万9千人だったが、新型コロナ流行時に大幅に減った(最盛期頃の約1/3以下)。そして、現在は最盛期に戻りつつあり、2024年度で約306万人になったなどの話もあった。

 これからも皆様のお力添えで長崎空港を発展させて頂きたいとの趣旨を述べられ、挨拶をまとめられた。
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・基調講演
  「空港と地域航空を巡る初課題と展望」
---講師:加藤 一誠 氏(慶応義塾大学 教授)
 講師の方より、スライドを使いながら先に航空会社別(ANA、JAL、ソラシド、ORC)に具体的に例を挙げて民間航空の経営状況について次の「」内の講話があった。(注:太文字は分かりやすくするために上野が付けた) 「国際線は、どの会社ともインバンド(外国からの旅行者)などの需要好調で増収増益だ。しかし、国内線は(新型コロナ以降)一見順調な伸びに見えるが、増収減益または減収減益と危機が続いている

(2016年10月3日撮影) 長崎空港 (写真中央:ANAのボーイング737機)
(右側:管制塔、左側:空港ビル、左奥の山は郡岳)
(2024年3月27日撮影)  中央部が長崎空港ビル、左側の白い建物が管制塔

 「その要因は様々なコスト高になっても航空料金(運賃)は上げられない」「観光客は増えても(収益率の高い)ビジネス客が増えていない」「この状況について、政府の委員会で初めて国内線は危機であるとの認識のもと話し合われる」

 その様な中、長崎県では、離島路線(生活路線)維持のため県•市の補助金などの努力がされているの説明もあった。あと、広島空港の例を挙げ、外国航空会社の路線•便数を増してインバウンド客を広島から各地へとの取り組みもある。

 長崎空港も長崎の良さを生かして、例えばインバウンド客へ離島の魅力を伝えて新たに増やしていくとか、長崎空港がゲートウェイになるように期待しているなどの話が語られた。

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  「航空政策を取り巻く現状について(主に脱炭素化の取組)---講師:大田 圭氏(国土交通省 航空局 大臣官房参事官)
 民間航空の現状について、スライド映写のグラフなどを使って説明があった。その概要は、国際線はインバウンド(訪日外国人)需要が堅調で売上高も好調である。一方、国内線は、コスト増で収益環境が悪化している状況などであった。

(2016年10月3日撮影) 長崎空港 (写真中央:ANA機)
(右側:管制塔、左側:空港ビル、左奥の山は郡岳)
 

・脱炭素化、SAFについて
 
<用語解説> SAFとはSustainable Aviation Fuel持続可能な航空燃料)の略称である。
 日本は、co
2(二酸化炭素排出量が世界で5番目である。官民一体となり、脱炭素化に向けて取り組み中である。そして、航空運輸でも天ぷら油でも空へ飛べることなどを目指して脱炭素化、SAFの取り組みが進んでいる。それらは、ジェット燃料対比で60~80%の効果である。

 日本はエネルギー資源は、ほとんど外国からの輸入である。しかし、SAFは、国内にあり、また、リサイクルされているので地下からの化石燃料と違う。既に、コスモ石油からから航空会社へ国内SAFとして供給され始めている。
 <・参考ページ:SAF参考資料「持続可能な航空燃料「SAF」って何? 使用済みの食用油やゴミから燃料ができるってホント!?
(独立行政法人 エネルギー・金属鉱物資源機構)>
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パネルディスカッション、テーマ「地域と空港との連携で地方創生」-----(パネリスト名は上から3番目の画像を参照)
 このパネルディスカッションでは、多くのパネラーから、それぞれの仕事(立場)や観光の視点から発言があった。また、その主な内容は、(大村湾含めて)や自然環境の良さ長崎県の強み特産品を生かしながら長崎空港をどう生かして発展させていくかなどについて、実に多面的かつ具体的な提言があった。

中央部が長崎空港、手前が海上自衛隊大村航空基地大村市街地
(広報おおむら2025年5月号の表紙からトリミング複写) 


 当然、全部を書き切れないが、ほんの一例として(概要や主旨のみ)「長崎県は魚の県なので朝とれた魚を長崎空港から昼に大都市に届ける」「空港を水産業の拠点にする」「大村湾を生かして空港発着の周遊コースをつくり新た需要をつくっていく」

「長崎県は離島が多いので、それを生かした周遊コースをつくる」「滞在型観光にするために長崎空港を基点に各離島(空港)と結びインバウンド客を新たに呼び込む」「世界で人気の商品を空港で売る」「外国人に人気な寿司スタンド、(チャンポン以外に)ラーメン店をつくる」など沢山の意見や要望が出された。
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「長崎空港について」のアンケート、長崎国際大学国際観光学科
 シンポジューム(パネルディスカッション)の中で、長崎国際大学国際観光学科の学生さんが、2025年7月に実施(回答数81件)された「長崎空港について」のアンケート(A3サイズ表裏=A4サイズ換算で4枚にびっしり具体的に書いてある)を基に、代表の方が発言された。しかし、文章量が多いので、私は、その概要さえもまとめきれないので書けない。ただし、そのほん一部として、1ページ面に次の<主な回答の種別>からまでが記述されているので下記点線内に複写する。(注:太文字や改行などは見やすくするために上野が付けた)
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「長崎空港について」のアンケート
(長崎国際大学国際観光学科の作成.。実物はA3サイズ表裏)
(2016年10月3日撮影) 長崎空港 (写真中央:ANA機)
(右側:管制塔、左側:空港ビル、左奥の山は郡岳)
 
1990年9月、長崎旅博覧会に飛来したコンコルド機
(NABICの写真展示会場の写真から複写)

<主な回答の種別>
① アクセス・交通手段の不便さ
 「長崎空港に行くまで電車で行けない」「佐世保から遠くて、福岡空港と大差ない」「橋しかなく混む」
② 便数・路線の少なさ
 国内線や国際線が少ない」「沖縄や北海道、海外に行きづらい」
③ 空港自体の楽しさ・施設不足
 「空港が暇」「食事・カフェが少ない」「アミューズメントが欲しい」「ファミリー層が楽しめる施設が必要」「子どもが遊べるスペースや展望台」「もっと飲食店やレジャー施設を」

④ 地元との連携・観光の拠点化
 「地元の名産をもっとアピールして」「観光や離島とのつなぎに」「長崎の特産品やグルメをもっと出す」「離島と空港の便数を増やす」「温泉や大村湾と連携」
⑤ 外国人・多言語対応
 「外国人にもやさしくしてほしい」「多言語案内が足りない」「外国の食べ物もあると嬉しい」
⑥ 駐車場場や料金面
 「駐車場を無料にしてほしい」「佐賀空港のように無料なら魅力が高まる」
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<上野の感想>
 まず、今回の長崎空港開港50周年記念講演会・講演会•シンポジウムを主催された長崎空港ビルディング株式会社(NABIC)、基調講演をされた2名の講師、シンポジュームのパネラーの皆様へ、様々な分野から教えて下さったことに感謝申し上げます。そのいずれもが、仕事上や立場の違いはあられましたが、これからも長崎空港日本の航空界を発展させようとの想いが強いご意見ばかりでした。とりわけ、不勉強者の上野にとって始めて聞くような事柄やアイデアには、感心しました。

 また、長崎国際大学の学生さんが、アンケート集計より分析し提言された内容は、若い感性に基づくと言うだけでなく傾聴に値するものでした。この学生さん達の内容を聞いて、私は直ぐに映画「2021」内で語られた(聞いた言葉シリーズ(もくじ)、第216回目に掲載中の)「若い科学者1人の価値は老いた政治家20人分だ」との言葉を思い出しました。

 上野は、今回の講演会内容と趣旨も目的も違いますが、大阪空港で働いていた当時、「1986年2月、ヨーロッパ3空港調査旅行」をした経験がありました。その3空港
(シャルル•ド•ゴール空港、レオナルド•ダ•ヴィンチ空港、ヒースロー空港)とも大村市の市街地の町ならば10町位でも足りない広大な空港敷地ばかりでした。

 そして、各空港公団
(空港ビル会社)収益増に大きく貢献している駐車場(料金)や空港ビル内のテナント(賃料)の多さには、目を見張るものがありました。その中には、世界中に有名なブティック店、女性に人気の各種ショップなど、各空港ビルとも覚え切れない位の数でした。

 あと、あくまでも当時のことですが、「空港への送迎客が多いのは、インドの次が日本だ」と聞いたこともありました。もしも、このことが現在も進行形ならば、空港は単に搭乗旅客だけでなく、他の目的利用として例えば食事買い物遊びイベント各種会議など多方面に向いている施設なのだなあと、今回の皆様のお話を聞いて再認識しました。

 物事なんでも上手くいくとは限らないと分かりつつも、全国の空港でも地元浮揚のために必死の努力されているようです。世界初の海上空港とか、50年前の開港してから現在も発展しつつある長崎空港は、さらに地元の特徴も活かして新たチャレンジを期待しながら会場を後にしました。

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初回掲載日:2025年9月5日、第2次掲載日:9月13日、第3次掲載日:9月23日、第4次掲載日:9月26日、、第5次掲載日:9月29日、第6次掲載日:10月1日、第7次掲載日:10月10日


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