福重小学校・図書室で草場の経筒3個展示と説明(概要紹介) 展示物:草場の経筒その1、その2、その3
日時:2018年12月13日 09時00分〜15時00分 場所:福重小学校・図書室 参加数:(目測で)約300名 (先生、児童など)
注:経筒(きょうづつ)とは、経典(きょうてん)を入れて経塚(きょうづか)に埋め(うめ)るために用いる筒(つつ)。多くは円筒形(えんとうけい)・六角形(ろっかくけい)・八角形(はっかくけい)で、青銅製(せいどうせい)・金銅製(きんどうせい)・鉄製(てつせい)・陶製(とうせい)・石製(せきせい)。筒(つつ」)の周囲(しゅうい)に多くは埋経(まいきょう)の趣旨(しゅし)が刻(こく)される。<広辞苑(こうじえん)より>
草場の経筒3個、児童も約900年前からの実物・本物の持つ力で、何かを感じた
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(写真2) (手前側3個の)経筒を見学中 |
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(写真3) 見学中 |
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(写真4) 見て、さわって確認中 |
概要:
上記通り、福重小学校の先生や児童(じどう)へ、図書室(としょしつ)をお借り(かり)して、草場の経筒(きょうづつ)3個展示(3こてんじ)と説明(せつめい)を開催(かいさい)しました。
まず、開催趣旨(かいさいしゅし)についてです。小・中学校の先生にお聞きすると、この経筒に関係している末法思想(まっぽうしそう)はじめ経塚(きょうづか)などは、高等学校(こうとうがっこう)の教科書(きょうかしょ)に書いてあり、とうぜん小学校や中学校では、「習わない」とのことでした。
それでは、なぜ今回(こんかい)の展示(てんじ)をしたかの理由(りゆう)です。それは、福重小学校の校区(こうく)=地元(じもと)草場町にある、今から約900年前のものだからです。このような実物(じつぶつ)・本物(ほんもの)は、大人でもなかなか見るチャンスがないので、少しでも児童に何か(なにか)を感じて(かんじて)もらえればと思い(おもい)展示(てんじ)しました。
経筒(きょうづつ)を見て、児童の感想(かんそう)
小学1年生から6年生まで、図書の時間、休憩時間(きゅうけいじかん)、昼休み(ひるやすみ)などに見学(けんがく)に来て、意見(いけん)や感想(かんそう)を言ってもらいました。次の「」内は、そのほんの一例(いちれい)です。
「どこから出たのか?」 「お経(きょう)は入ってなかったのか?」 「その1、その2、その3と、さわった感じ(かんじ)が違う」 「穴の空いているところに、けずったあとが分かる」 「なぜ、これをつくったのか?」 「畑(はたけ)の中に、なぜあったのか?」 「だれが、つくったのか?」
「手でたたくと、(ドレミのおんかいで)、その3が”ド”、その2が”ミ”、その1が高い方の"ド”の音に聞こえる」 「900年前のものが出てきたのは、おどろいた」 「石をさわったら、ツルツルとしている」 「大村の石と、違う(ちがう)ことは分かった」 「私は歴史(れきし)が、すきだ」 「この石は、重い(おもい)」
各学級別でも、数人(すうにん)単位でも見学(けんがく)にきても、さいごに全員(ぜんいん)が、大きな声で「ありがとうございました」と、言ってくれました。また、昼休みにきた児童5人ほどは、何十分間も経筒をさわって、友達同士(ともだちどうし)で話し合っていたのも見かけました。
<上野の感想>
この草場の経筒3個の展示準備や後片付け、さらには熱心に見て下さった先生、児童の皆様、大変ありがとうございました。元々、経筒・経塚・末法思想などは、大人でも聞き慣れなれていないテーマでした。また、1年生から6年生まで入れ替わり立ち替わりの見学だったので、各学年に応じた説明が難しく、児童の理解が進んだか、どうか、私には不明です。
しかし、大人でも経筒などは、見たことも触ったこともない人がほとんどです。そのような中で、難しい用語や解釈は別としても、平安時代末期(約900年前)からある経筒の実物・本物の持つ力は、やはり児童にも何か感ずるものがあったように思えました。