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石堂屋敷の線刻石仏H(CG写真)
石堂屋敷の線刻石仏H(CG写真)

石堂屋敷の線刻石仏H(石の写真)

(1)石仏名称  石堂屋敷の線刻石仏H
(2)所在地  大村市弥勒寺町、(個人所有地)
(3)石全体の大きさ  高さは約100cm、横幅は約220cm
(4)仏様(線刻模様)の大きさ  高さ約95cm 、幅約75cm(注:3分の1が地面下のため正確には不明)
(5)制作年代  諸説あるが正確には不明(中世時代との説もある)
(6)主な特徴  納衣(のうえ)の下で拱手(きょうしゅ)した形(注)
(7)特徴点の補足  ・光背(こうはい)の模様線はない。 ・蓮華座(れんげざ)の模様線はない。
感想、その他
 この線刻石仏は、「石堂屋敷の線刻石仏F」と横幅では同じ位で、この敷地内では最大クラスである。自然石に線刻模様が、彫ってある。私は、拓本作業も1回実施したが、線刻模様面の3分の1が地面下にあり、やりにくい所であった。

 また、石材が良くないため石仏の模様線なのか、自然の割れ目あるいは溝なのか判断しにくい線が多数ある。さらに、顔面および周辺は割れがヒドク、線自体を見つけにくい状況である。それは、拓本での確認も、CG作業でも同じであった。当然ながら、目視だけでは、なお分かりにくい。

 あと、上記の写真でも、お分かりの通り、なぜ、この石仏の3分の1が地面下にあるかと言う点だが、私の推測ながら雨水などにより、本来の石の位置より、ずれたのではないかと思われる。つまり、地面下の模様線は、未調査だが、もっと下部まで線刻線があるのではないかとも推測される。

  全体を見て線刻線の模様は同じような形の『上八龍の線刻石仏』、『下八龍の線刻石仏』と比べたら線刻の技術は、かなり劣る感じがする。とにかく、石材が良くないため、彫りにくかったこともあると思われる。そして、いくつも自然石の割れや溝があり、線刻模様が判然としないのは、残念である。


<補足>



 (この原稿は現在、準備中。しばらく、お待ち下さい)



(注):納衣(のうえ)は粗末な衣類のことでボロ布で作った僧侶用の袈裟である。拱手(きょうしゅ)は中国式敬礼。「納衣の下で拱手した姿」は最上段のCG写真でも分かる通り、衣の下で両手で拝んでいる格好のことである。この姿が仏の何と言う種類か、2015年現在で専門家でも分かっていない。これを私達福重郷土史同好会では「福重の石仏 最大の謎」とも呼んでいる。大村市福重地区には同種の線刻石仏が合計13体ある。この件は、さらに継続、調査中である。


 (初回掲載日;2018年4月25日、第二次掲載日: 月 日、第三次掲載日: 月 日)

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