2021年度、福重小学校6生・防災教育・フィールドワーク(概要報告) |
(写真1) 福重小学校 防災教育、気象について講話中(奥が講師、左端側がアドバイザー、中央部は6年生) | ||||||||||||||||||
(写真2) フィールドワーク出発前ミーティング(右側の黄色の帽子は6年生、左側は連絡中の先生、左奥側はアドバイザー) | ||||||||||||||||||
2021年度、福重小学校6年生・防災教育・フィールドワーク(概要報告)
場所:福重小学校・体育館、各町 参加:全体約65名(6年生約50名、先生5名、アドバイザー10名) 用語解説: ・防災とは、「台風・地震・火事などの災害を防ぐこと。(防災訓練)」(デジタル大辞泉の解説より) ・ハザードマップ(hazard map)とは、「発生の予測される自然災害について、その被害の及ぶ範囲、被害の程度、さらに避難の道筋、避難場所等を表した地図。災害予測図。」(デジタル大辞泉の解説より) ・タイムライン(timeline)とは、行動計画。特に、災害が発生した際に時間警戒に応じてどのような行動をとるべきかを事前に考えて決めておく、防災行動計画。(デジタル大辞泉泉の解説より) 注1:撮影者の上野は寿古町担当だったので、それ以外の各町での撮影はできていない。結果、このページ掲載のフィールドワーク写真は主に寿古町の写真である。 注2:このページ掲載写真は順不動。写真整理番号には何の意味もない。 注3:下記の「ねらい」や「活動内容」は事前配布資料から要約したものである。 ねらい ○学校安全アドバイザーからの各分野の専門的な講話によって、防災に対する知識を高める。 ○講話で得た知識をもとに、学校安全アドバイザーとともに地域を歩いて回ることで、自分たちの住む地域に潜む危険に気付き、周りの人と協力しながら自分の安全は自分で守ろうとする実践的な態度を養う。 活動内容 学校安全アドバイザー-----事前打ち合わせ(校長室)講話の内容や、フィールドワークの分担確認。 講話1:講師は地方気象台の方 講話2:県砂防課の方 (休憩) 講話3:県河川課の方 質疑応答 フィールドワークの説明 (休憩・移動) フィールドワーク ふり返り・あいさつ 質疑応答(概要) 上記の3テーマの講話を受けて、質疑応答となった。それは、かなりの時間になったので詳細は、当然書き切れないが、その概要のみを下記に書いている。なお、上野が分かりにくかった事項や同種同内容の質疑内容は、まとめ直し、さらには一部補足もしているので、その点は、あらかじめ、ご了承願いたい。 Q1:土砂崩れの危険カ所で、長崎県内は3200カ所と聞いたが、九州では何カ所あるのか? A1:(福岡県から数字を読み上げ説明あり、「全国では70万カ所」との発言あり) Q2:長崎県だけなら土砂崩れの件数は? A2:長崎県内だけで70カ所位あった。今年8月、雲仙では土砂崩れで3名亡くなった。
A3:急傾斜地崩壊危険区域の指定の基準は、「斜面の角度が30度以上、高さが5m以上」となっている。「山の上とか下」ではなく、この基準を参考にしてもらいたい。 Q4:猛烈な雨の回数は、多くなっているのか? A4:今年も例年より3倍も多い。地球温暖化の影響もあるのかもしれない。興味ある方は、気象庁に入ってもらいたい。 Q5:(今日のフィールドワークで)具体的に注目すべき場所は、どこを見たら良いのか? A5:崖の角度などは、どうか。 Q6:天気予報が分かるのは、何日前からか? A6:1週間の天気予報は最終的には人が判断するが、その前にスーパーコンピューターのデータで計算する。それをもとに地元の気象台で決めている。その予報の80%は当たっているが、残りの20%は外れもある。 Q7:天気予報で外れやすい時季もあるのか? A7:梅雨の時季は外れる場合もある。通常の雲の動きと違っているし、難しい。 Q8:(水害後)川の応急処置は、どうしているのか? A8:例えば佐奈河内川(さながわちがわ)などの場合、土のうや石を並べている。その後、本格的な復旧工事をしていく。 Q9:地球温暖化と雨は、関係あるのか? A9:地球が温暖化すると、水蒸気が発生しやすくなり、それは雲や水となり、雨になりやすいからだ。台風は、水蒸気をエネルギー源としていることでも分かりやすい。 ----------・・・----------・・・---------- フィールドワーク(概要) 今回5グループに分かれて、福重地区内(現在の6年生が住んでいる)今富町、皆同町、沖田町、弥勒寺町、草場町、福重町。寿古町などへ、アドバイザーと6年生と一緒にフィールドワークに出かけた。上野は、寿古町担当だったのでアドバイザーの方とともに同行した。
・寿古町の調査・見学について まず、福重小学校を出て福重町から皆同町に入った。さっそく、昨年の水害で、どこまで濁流(だくりゅう)の水位(すいい)だったかなどを確認(かくにん)し、皆同公民館の前では、高さ80センチまで水がきて流れ下ったことを話した。。あと、道の横にある溝(みぞ)なども見た。 寿古町に入り、寿古公民館近くでは、郡川(こおりがわ)の放流(ほうりゅう)を知らせる時の標示板(ひょうじばん)などを児童は撮影(さつえい)していた。郡川の堤防(ていぼう)では、「なぜ、昔から寿古町では水害が多かったか?」(下記の資料内容を参照)なども説明した。そして、本城堰(ほんじょうせき)や、水害にあった平四郎堰(へいしろうせき)なども見た。 寿古町は、福重小学校が開校(かいこう)した所(ところ)なので、その記念碑(きねんひ)や学校のあった場所(ばしょ)近くの市道(しどう)を歩いた。なお、下記の資料通り、ここに学校があったが、1891(明治24)年9月、郡川の氾濫(はんらん)によって学校が流された。 <右側の(写真A)の好武城跡を参照> 次の好武城跡(よしたけじょう あと)は、土地所有者(とちしょゆうしゃ)の理解(りかい)や、町民(ちょうみん)の土地整備(とちせいび)によって、今年(2021年)3月から臨時避難所(りんじ ひなんしょ)になっていることも見学(けんがく)した。 ここが、臨時避難所(りんじ ひなんしょ)になった理由のクイズを出したところ、平地(ひらち)ばかりの町内にあって、「ここ1カ所が、小高い所だからだ」との答え(こたえ)があった。 <最下段の(写真B)の石垣を参照> 次に家のまわりに石垣(いしがき)がある所に来た。「全部の家ではないが、この寿古町の石垣は、郡川に面した(南側)に石垣がある。それ以外の面は、石垣が昔からないか、たとえあっても、それは新しく(あたらしく)つくられたのが良く分かる」 「なぜ、このような石垣になっているかの理由(りゆう)は、水は入ってきても止むを得(え)ないが、家を流されたら大変(たいへん)なことになるので、家を守るためだ。この石垣(いしがき)のつくりは、昔の人の知恵(ちえ)でもある」と説明した。そうこうするうちに時間もきたので、学校へ帰ることになった。 ----------<点線内は資料内容>---------- 寿古町の水害(すいがい)などについて 寿古は、昔(むかし)から水害があった町だ。その主な原因(げんいん)は、町の横(よこ)に郡川(こおりがわ)があり、しかも、ほぼ直角(ちょっかく)にカーブしているためだ。 • 1891(明治24)年9月、郡川の洪水(こうずい)で、福重小学校が流(なが)された。 •1942(昭和17)にも「水害があった」と、きく。 •1957(昭和57)年7月25日〜26日、1962(昭和 37)年7 月 7 日~8 日にも水害 •2020(令和2)年7月6日、 (1)住宅地(じゅうたくち)が一部(いちぶ)、冠水(かんすい)した。 (2)郡川の中にある「平四郎堰(へいしろうぜき)」が、つかなくなった。 (3)冠水(かんすい)のため福重小学校などの避難所(ひなんしょ)に行けなかった。それで好武城跡(よしたけじょうあと)に逃(に)げた。 防災の工夫(ぼうさいのくふう) 1、家(いえ)が流されるの防ぐ(ふせぐ)ため、石垣(いしがき)が、郡川の面(めん)だけのところもある。 2、今年2021年3月に好武城跡(よしたけじょうあと)が、臨時(りんじ)の避難場所(ひなん ばしょ)になった。 •かまど権現(ごんげん)と、その前にあるお地蔵(じぞう)さんは、1回も水害にあってないので地域(ちいき)の人たちが大事(だいじ)にしておられる。 -------・・・----<資料は以上>-------・・・ 防災教育やフィールドワークの参加されたアドバイザーや先生はじめ、参加された6年生の皆様、お疲れ様でした。 |
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