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福重の名所旧跡や地形

野田川(山田川)(野田町、今富町、宮代町)
山田川(やまだがわ、野田川) 場所:長崎県大村市 野田町、今富町、宮代町
 野田川(のだがわ)は、現在、山田川(やまだがわ)含めて、両名称で呼ばれています。長さは約1.9km(1.888m、大村市都市整備部河川公園課提供の河川資料より)です。この川は、佐奈河内川(さながわちがわ)の支流で、今富橋の上流で合流します。そして、佐奈河内川は、郡川の支流です。野田川(山田川)源流部(源流域)は、主に二か所あります。一か所目は、野田町にある笠山(かさやま)周辺で、赤似田堤(あかにたつつみ)を経て流れています。二か所目は、宮代町の高良谷牧場谷周辺からの川筋です。この周辺からは、川の長さが最下流まで一直線で約4kmもあります。

 二つの源流部(源流域)からの川筋は、野田町の字
(あざ)「赤似田(あかにた)」の南西端付近で合流します。なお、江戸時代、大村藩が編纂した(大村)郷村記に、この川の記述はないようです。しかし、左画像通り大村藩領絵図には、「山田川」の名称表記とともに川筋が実線で描いてあります。

<左画像は江戸時代の大村藩領絵図より。中央部下部に「山田川」(野田川)の文字と川筋があり、その左方向へ「野田(郷)」の文字がある。絵図最上部に字(あざ)の「赤似田」の文字と、その左側に「赤似田堤」も紺色で描いてある。なお、「山田川」の文字周辺の左側が字(あざ)の「上山田」で、下流側に「下山田」という字がある。この二つの字は、「山田川」と関係あるのかもしれない
中央部に山田川の文字あり(江戸時代の大村藩領絵図より)
赤似田堤(中央)の北東側にある笠山(奥のやや左側の山)
大村藩領絵図に描いてある山田川(野田川)
 まず、上記左側画像の大村藩領絵図は、中央部に「山田川」(野田川)の文字が分かりやすいようにしたものです。また、その「山田川」の文字周辺の左側が字(あざ)の「上山田」、下流側に「下山田」という地名があります。この二つの字は、上野の推測ながら今回紹介中の「山田川」と関係あるのかもしれません。

 次に、この項目右側の大きい画像は、「山田川」(野田川)周囲含めて、主に二つある源流部(源流域)の一つ(野田町にある笠山)周辺)と、下流部(佐奈河内川との合流地点)も含めているものです。ただし、もう一つの源流域(宮代町の高良谷周辺)は、この絵図には入ってません。

 この二つの画像でもお分かりの通り、大村藩領絵図には、「山田川」(野田川)のことが、鮮明に描いてあります。ただし、江戸時代、大村藩が編纂した(大村)郷村記に、この川の記述はないようです。

 
あと、この大村藩領絵図と、現代の地図を比べてみますと、二つの源流部は、ほぼ変わっていません。しかし、下流域(現在の野田橋下流の数百メートル)から本流とは別に、分流(用水路)になっているのが見られます。(当然、先の絵図には、この用水路は描かれていません)

 このコンクリートで両岸施工された用水路(分流)は、上野の推測ながら現代の工事と思われます。実は、最下流域(今富橋から数百メートル上流部)は、1957(昭和32)年あるいは1962(昭和37)年の水害時に、まるで数個の「ため池」ができたみたいに、この川が氾濫(はんらん)して、田んぼに水が上がったのを見ました。

 そのような氾濫もあったので、水害対策上、その上流域の流れを二手に分流したのではないかと、上野は推測しています。なお、この用水路(分流)は、後半部は一直線で、今富町公民館より上流部の佐奈河内川に流れ込んでいます。

主に二か所の源流域について
 この山田川(野田川)は、上記右側の大村藩領絵図でもお分かりの通り、主に源流域(源流部)が二か所あります。ただし、支流のいくつかを含めますと、その限りではありません。

 その源流部の一つが最も分かりやすいのですが、それは本流部からの長さは短いものの野田町にある笠山(かさやま)周辺で赤似田堤(あかにたつつみ)を経て流れています。この流れは、現在の地図でも良く分かります。

 もう一か所か距離は圧倒的に長いので、これが本流とも言えます。しかし、これまた大村市宮代町の「城田」付近で二つの流れが合流しています。長い方の源流部は、高良谷牧場周辺です。そして、城田の堤を経由して流れ下っています。あと、短い方が、合流部「城田」付近から東方向の丘に水源があります。

 先述通り、山田川(野田川)の呼称(河川名)は、その名の通り、現在の大村市野田町部分を指していると思われます。しかし、源流の一つ(本流)は、宮代町の高良谷牧場周辺です。このようなことから源流部との関係から河川名として、どこから、どこまで指すのか、私は分かっていません。


 仮に、この山田川(野田川)源流域(源流部)を一番長い所の高良谷牧場周辺とした場合、最下流部<佐奈河内川(さながわちがわ)で、今富橋の上流部で合流する地点>との間は、一直線でも約4kmあります。この長さは、大村市内で支流(本流河川名も含めても)では、長い方といえます。<上野調べで支流だけならば川の長さとしては最長でしょう。本流含めても郡川(15.9km)や鈴田川(5.7km)ほど長くありませんが、3位以内に入る長さかもしれません。念のため、支流全体の正確な長さが調査できていません)

補足


  (この原稿は、準備中。しばらく、お待ちください)


・関係ページ:「赤似田堤(あかにたつつみ)」、「佐奈河内川(さながわちがわ)」、「郡川


(初回掲載日:2018年7月18日、第二次掲載日:7月24日、第三次掲載日:8月2日、)


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