てんぐになった福ちゃん |
その11 | その12 |
(その6) 山から、かえってきた行基(ぎょうき)さんは、福ちゃんをみて、おこってしまいました。「福よ、親(おや)や私のいうことがきけないなら、天狗(てんぐ)にしてしまう」といわれました。 「えーい、やっ!」とお坊(ぼう)さんが声(こえ)をかけると、あらっふしぎ、すぐに福ちゃんの鼻(はな)がたかく、たかくなってしてしましました。 さすがの、福ちゃんも、かがみに写る(うつる)自分(じぶん)の顔(かお)をみて、こんな顔(かお)では、外(そと)にでたくない」といってなきだしてしまいました。 行基(ぎょうき)さんは、「福よ、この滝(たき)と、ちかくの重井田郷(しげいだごう)で、まじめに、けいこして、村人(むらびと)のてつだいもしなさい。わたしが一年して、また、ここに来たときに、まじめにけいこしていたら、元の顔(かお)に、もどしてあげよう」といわれました。 |
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