てんぐになった福ちゃん |
その11 | その12 |
(その7) 福ちゃんは、たかい岩(いわ)から飛ぶ(とぶ)のがとくいでしたので、重井田郷(しげいだごう)の山(やま)や谷(たに)をヒラリひらりととびました。しかし、さながわち川(かわ)のタタミ八畳(はちじょう)もある大きなひらたい岩は、福ちゃんのおきにいりの石でした。 けいこして十日もしない、ある日、この石の上は、木のかげになることをいいことに、すっかりけいこをやすんで昼寝(ひるね)してしまいました。それから、また、けいこをしなくなりました。 でも、あそんでばかりでは鼻(はな)が元にもどらないので、また、いろんなけいこや、たかい岩からとぶことも、いやいやしていました。 |
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