てんぐになった福ちゃん |
その11 | その12 |
(その10) 行基(ぎょうき)さんが、また、奈良(なら)から、おちょうずの滝(たき)と重井田郷(しげいだごう)にたちよられました。 すると、お重ちゃんのおとうさん、おかあさんだけでなく、村人(むらびと)ぜんいんで、「この福ちゃんは、けがしたあと、まじめになって、みんなのためにはたらいてくれたバイ」 「おぼうさん、福ちゃんの鼻(はな)を元(もと)にもどしてやってくんなんせ」といってたのんでくれました。 行基さんは、そのことにたいへん感心(かんしん)され、「福よ、よくがんばった」 「鼻よ、もとにもどれ! えっやっ!」とかけ声かけられると、元の鼻にもどりました。 福ちゃんは、行基さんや村人(むらびと)ぜんいんに「ありがとうございました」と、お礼(れい)をいいました。その後、さらに一年間(いちねんかん)ここでけいこと、てつだいをして福重村にもどりました。 |
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