名称:「佐奈河内川災害復旧助成事業」説明会
主催:県央振興局河港課河川班、 日時:2021年3月24日19時00分~ 時 分、 場所:今富公民館、 参加者:(県議1名、市議1名、県央振興局3名、大村市2名や、今富町などの福重地区住民含めて)目算で全体で約25名)、説明:県央振興局 、配布資料:改修工事の図面
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(写真2) 奥中央は挨拶中の松本・県会議員 |
(注):この名称と同じ説明会が、2月に下記の通り福重地区住民センター(大会議室)で開催されている。その概要が、「福重住民センターだより 4月 第526号」に書いてある。の「2月の説明会」から先に掲載し、今回(3月)の今富公民館で開催された分は、下段に書いているので、ご注意願う。
1)2021年2月22日開催の「佐奈河内川災害復旧助成事業」説明会(場所:福重地区住民センター)
次の<>内の青文字は、「福重住民センターだより 4月 第526号」より引用して書いています。 < 2月22日(月)小林・松本両県議、朝長市議同席のもと、県央振興局河港課河川班による説明会が開催されました。出席者は県議・市議ほか県・市・地元関係者計19名。起点を(今富橋)~終点を(河内橋)とする延長2,360m区間、事業期間は令和2年度~令和5年度です。>
補足:このページ作成者の上野は、上記の「2月の説明会」には出席していませんが、福重地区以外の閲覧者にとって分かりずらい部分もあると思いますので補足しておきます。まず、この標題にもなっています「佐奈河内川(さながわちがわ)」は、大村市重井田町(しげいだまち)にある郡岳(こおりだけ、826m)の中腹が源流部です。そこから、途中にある重井田ダムを通り、野田町(のだまち)と立福寺町(りふくじまち)の境界、さらには下流部なる今富町に入り、郡川(こおりがわ、長さ15.9km、本流)に架かる矢次橋の下流周辺で先の郡川(本流)に下る河川です。
そして、「2020年7月6日、大村水害(豪雨被害)、福重地区の水害状況(写真と説明文)」、「(福重地区の)被害状況」 <大村市の「令和2年7月豪雨被害状況について>」 「大村市の「床上・床下浸水被害など」の被災・罹災届証明件数」の各ページ通り、この佐奈河内川が、「2020年の大村水害」時に大きな被害をもたらした河川の一つでした。
念のため、水害をもたらした雨量自体は、下記の不等号や「気象データ」ページでも、お分かりの通り、「1957(昭和32)年 大村大水害に比べ、今回「2020年7月6日の大村水害」の降水量は、24時間も1時間雨量も圧倒的に少なかったのです。ただし、通常よりは大雨でしたが大雑把に表現すれば、24時間も1時間雨量も約半分強でしかなかったのに、被害は一部地域においては、「1957(昭和32)年 大村大水害」よりも大きいのです。何故なのかなどの詳細は、「水害要因(原因)とダムとの関係」ページを参照願います。
A)24時間雨量----------1957(昭和32)年が732.0ミリ > 2020(令和2)年が384ミリ
B)1時間雨量-----------1957(昭和32)年が141ミリ > 2020(令和2)年が94.5ミリ
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(写真3) 配布された工事図面(概要版)の1枚目 |
(写真4) 配布された工事図面(概要版)の2枚目 |
2)2021年3月24日開催の「佐奈河内川災害復旧助成事業」説明会(場所:今富公民館)
この説明会内容について、概要ながら大ききくは「主な工事内容」説明と、「地域住民との質疑応答と要望など」の二つに分けて、これから書いていきます。その前に、松本県議の挨拶や説明会途中で話された同趣旨内容(概要)も併せて先に書いています。
・松本県議の挨拶や話の内容(概要)-----(写真2を参照)
今回の被害復旧工事のための国の助成金が26億円付いた。ただし、4年間で工事完成と、従来にない短期間で実施ししなければならない。今年も梅雨時が来るので心配している。 立ち退きが進まないと工事ができないので、その点は、ご協力願いたい。
(1)主な工事の内容-----県央振興局からの工事説明(概要)
担当の方から、「河川改修事業 佐奈河内川災害復旧助成金事業区間 L=2、360m 事業行程:R2〜R5年度 事業概要:護岸工、橋梁架け替え、井堰改築」の説明が、工事図面(概略版、A3サイズの4ページ)を用いて分かりやすい丁寧な説明がありました。その説明内容を全部詳細に書くのは、上野の力量では難しいので、下記の主な工事内容を列記します。なお、下記内容は、順不同であり、県からの説明項目順ではありません。また、番号や太文字などは、私の方で見やすくしているだけで、特に意味はありません。
1、佐奈河内川の拡幅-----一例として、郡川と合流するから所から今富橋付近の現在14mを23mに広げるとか、その他の場所も拡張される部分がある。
2、上記の川幅拡張によって当然、現行ある橋の架け替え-----一例として、矢次2号橋、今富橋、地堂橋、立福寺橋が掛け替えとなる。
3、佐奈河内川の両岸で決壊(損壊)している護岸(堤防)の工事-----この場所は沢山あるので内容は省略する。
4、井堰の改築-----一例として、今富•椎の木•岸の下•河奈栗•広狩•中田•通元•つづの木などの井堰)である。なお、先の井堰の中で、従来の固定堰から可動堰に変わるのが、今富•椎の木•岸の下•広狩の4つの堰である。
5、今富公民館や民家の立ち退き-----念のため、この立ち退きの件は県央振興局そのもの工事の説明ではなかったが、「立ち退きがないと工事が進められない」などの説明はあった。また、ビニールハウスなどの農業施設についても、工事に支障になる場合は、協力願うとのことだった。
6、今年度(2021)の耕作については、資料には「今年度の工事により支障になる田畑については、4月中を目途に連絡させていただきます。ご協力のほどよろしくお願いします」と書いてある。
注意:上記1、~6、の事項は、再点検後、改訂することも検討中なので、あくまでも参考程度に閲覧願う。
(2)地域住民との質疑応答や要望などの内容
県央振興局の図面を使った分かりやすい説明の後、今富町の土地関係者との質疑応答がありました。質疑は、述べ10回程あり、主には今富公民館や民家の立ち退き、(長崎県管轄の河川の)佐奈河内川の復旧工事内容、(大村市管轄河川の)野田川、佐奈河内川(重井田ダムより上流部)の復旧工事についてでした。
なお、下記のQ &Aはあくまでも概要であって、そのため内容については、参考程度に閲覧願います。また、実際の質疑は、もっと多く詳細だったことも念のため書いておきます。下記のQ &Aの番号は、発言順ではなく順不同です。あと、同種同内容などは整理し、まとめ直しています。さらに実際の発言だけでは分かりにくい部分もありますので、( )内は、私の方で補足しています。なお、私の記憶の範囲内で書いているため正確性に欠ける点は、あらかじめ、ご容赦の上、閲覧願います。
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今富町、、中田橋から下流へ約150m、佐奈河内川の堤防と水田が損壊 |
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立福寺町、佐奈河内川、河内橋直ぐの下流部の水田の被害 |
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野田町、野田川の左岸側の堤防の決壊と水田の損壊 |
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重井田町、佐奈河内川、丸尾橋から上流約220m、右岸堤防の決壊 |
Q1:今富公民館付近の川幅は、どの位になるのか?
A1:現在の約11mから約14mになる。
Q2:この工事図面に描いてある「赤色の編みかけ」は、何の工事か?
A2:その赤色の編みかけ部分は、川床にコンクリートブロックを設置することを表示している。
Q3:佐奈河内川の説明だが、野田川も大きく氾濫し、大きな被害が出た。改修工事は、しないのか?
A3::(河川の管轄が)大村市なので、市と県で協議中である。
・大村市の答え::(今回の水害で)野田川も越流して被害が出たので、既に災害対応はしている。しかし、今後の工事予定は県との調整(予算その他)ができていないので言える状況では、ない。おそらく川幅の拡張とか堤防を上げる工事ではなく、川床の浚渫(しゅんせつ)工事になろう。
Q4:私の家は野田川近くで水害時に敷地の直ぐ近くまで水が来た。何とかして欲しい。
A4:(大村市の答えは上記と同じ)
Q5:(県の管轄河川である)郡川も今富町側で決壊しているが、どうするのか?
A5:<松本県議の答え>:郡川の復旧工事予算も10億円付いたので工事はする。
Q6:もう直ぐ、今年の作付け(栽培)が始まるが、復旧工事との関係で作って良いのか?
A6:土地の手続きや立ち退きその他もあり、実質的に工事に入れるのは今秋であろう。そのため、今年の分は作って良いと思う。
Q7:そもそも、今回の復旧工事だけで今後、水害は起らなくなるのか? 県は(今回の水害発生前から)既に約70億円かけて郡川の工事をしていた。その場所さえ決壊しているのではないか? 萱瀬ダムも重井田ダムも昭和32年と昭和37年の水害を教訓に造られ、今回は、その当時の雨量の半分強しか降っていないのに何故、大被害になったのか? 「萱瀬ダムの放流後に郡川は決壊した」と、萱瀬の農家の方に聞いたが。
A7:萱瀬ダムは自然放流式だが、溜めた後の放流なので半分位までは抑えているので防災の役目も果たしている。水量は1日雨量だけでなく、1時間雨量が影響大である。
Q8:今説明のあった1時間雨量も昭和32年より、圧倒的に少なく半分強でしかなかった。萱瀬の農家の方が「自然増水の時までは壊れなかったのに、萱瀬ダムの放流を知らせるサイレンが鳴った後で、堤防も井手(用水路)も壊れた」と言っておられたの事実だ。
A8:(上記と同じの答え)
Q9:重井田ダムも水害前は、満水に近かったのではないか? (防災ダムの役割があったのか?)
A9:
Q10:今富公民館の立ち退きが言われている。この公民館は新たに立て直して間がない。ここには寄付者の名前が飾ってあるが、「(今回の工事で)立ち退きになるので、また公民館を立て直すから、その寄付をしてくれ」とは言えない。駐車場も広く必要だし、郷土芸能(今富浮立)の練習場でもあるし、かなり広い。引っ越す場所探しも見つかるか、どうか。
A10:(説明部署が違うが)法律で決まっている範囲内の補償しかできないだろう。今、公民館は川の近くにある。公民館は災害時の避難場所になるので、高台に移転して欲しい。
Q11::この今富公民館立て直しで、松本県議へ地元負担にならないようにお願いしたい。
A11::<松本県議の答え>:被害に遭われた今富町民の方に、さらに公民館の立て直しでも負担させるようなことのないよう、何か方法はないか考えてみる。ただし、立ち退きがない限り、復旧工事が出来ないことも理解して欲しい。
他の質疑内容も含めて、まとめ的に県の答え
・立ち退きや用地買収に、是非ご理解願いたい。
・4月に工事会社からの説明があるだろう。
・(大村市管轄の河川は)県との調整ができていないので詳細は言えない。
・今日、説明した以外に、何か聞きたいことあれば代表者を通じて、今後も質問して頂ければ答えたい。
上記の説明会に参加された全員の皆様、大変お疲れ様でした。
関係ページ:「佐奈河内川」 「野田川」 「郡川(こおりがわ、長さ15.9km、本流)」
「2020年7月6日、大村水害(豪雨被害)、福重地区の水害状況(写真と説明文)」、「(福重地区の)被害状況」 <大村市の「令和2年7月豪雨被害状況について>」 「大村市の「床上・床下浸水被害など」の被災・罹災届証明件数」
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