福重小学校4年生、5つの伝統芸能の講話(概要報告)
日時:2023年5月1日 08時10分〜08時55分
主な講話内容:5つの伝統(郷土)芸能<5つの でんとう(きょうど) げいのう>
場所:福重小学校・体育館
参加:58名(児童56名、先生2名含む) <ご参考までに、(2023年4月11日現在で)福重小学校の全児童数は367名。内4年生は2クラスで64名>
講話担当者:上野(福重郷土史同好会)
注:写真の掲載順は順不同であり、写真整理番号には特に意味はない。
<5つの伝統(郷土)芸能>
今回、2ページの資料と映写スライドなどを使って、5つの伝統(郷土)芸能について、主に各踊りの歴史(れきし)や、特徴点(とくちょうてん)を講話しました。下記(かき)からは、その内容(ないよう)です。
5つの伝統(でんとう)郷土(きょうど)の踊り(おどり)とは
1) 寿古踊(すこ おどり)---------寿古町
2) 沖田踊(おきた おどり) -----沖田町
3) 黒丸踊(くろまる おどり)-----黒丸町
この3つの踊りは、郡三踊り(こおり3おどり)とよばれている
4)立福寺の龍踊り(りふくじ の じゃ おどり)-----立福寺町
5)今富浮立(いまどみ ふりゅう) -----今富町
5つの踊り(おどり)の歴史(れきし)
郡三踊り<1)寿古踊、2)沖田踊、3)黒丸踊>---
500年以上(いじょう)前(まえ)からある踊り
・三踊りとも国重要無形民俗文化財(くに じゅうよう むけい ぶんかざい)---国の宝物(たからもの)みたいなもの
・沖田踊、黒丸踊---ユネスコ世界遺産(せかい いさん)
4)立福寺の龍踊り---1859(安政6)年 (164年前)
5)今富浮立--1925(大正14)年からか?(98年前)
郡三踊りは、よく踊られている
(1)江戸時代(えどじだい)は、玖島城(くしまじょう)だけで、おどられていた。
(2)戦争(せんそう)中の40年間は中断(ちゅうだん)。戦後(せんご)に復活(ふっかつ)した。
(3)大村市の春(はる)、秋(あき)まつりなどで3年ごとに交代(こうたい)して踊られている。
郡三踊りを教(おし)えた人は
・記録(きろく)があるので沖田踊と黒丸踊は、法養(ほうよう)である。
・寿古踊は記録がないが同じ法養といわれている。
*郡三踊りは3つの踊りで一つの踊りともいわれている。
郡三踊りの内容(ないよう)
*くわしくはDVDを見てね。ほぼ共通(きょうつう)しているのは
(1) 道行(みちゆき)からはじまる。
(2) 本踊り(ほん おどり)がある。
(3) 踊り、歌(うた)、楽器(がっき)、まわりの人ふくめてである。
(4) 昔(むかし)は農家(のうか)の長男(ちょうなん)=大人(おとな) が踊っていたが現在(げんざい)は子どもが踊っている。
郡三踊りの楽器(がっき) たとえば沖田踊の場合
・太鼓(たいこ) ・笛(ふえ) ・鉦(かね) など
-------<各踊りの特徴点(とくちょうてん)>-------
寿古踊(すこ おどり)
・郡三踊り(こおり3おどり)の中で、もっとも古い踊りで、ゆったりとしたお祝い(おいわい)の踊り。
・長崎県内(ながさきけんない)でも古い踊りである。
沖田踊(おきた おどり)
・九州では、珍(めずら)しい長刀踊り(なぎなた おどり)
・太刀(たち)、小太刀(こだち)でも、むかいあう
黒丸踊(くろまる おどり)
・目立つ(めだつ)4つの大花輪(おおはなわ)がまわる。
・この花輪の下に入ると、幸福(こうふく)があるという。
・長崎・佐賀県では大花輪での踊りは珍(めずら)しい。
・楽器(がっき)の一つに三味線(しゃみせん)があるのは郡三踊りでは、この黒丸踊のみだ。
立福寺の龍踊り(りふくじ の じゃ おどり)
・踊り(おどり)の由来(ゆらい)は、この町に昔(むかし)龍福寺(りゅうふくじ)があったので寺名(てらめい)から。
・龍(じゃ)は重たいので大人(おとな)の人が、まわす。
・雨(あま)ごいの意味(いみ)や、豊作(ほうさく)の願い(ねがい)から。
今富浮立(いまどみ ふりゅう)
・浮立(ふりゅう)の順番(じゅんばん)は、ノボリ、サラサ、かけ打ち、笛(ふえ)、大太鼓(おおだいこ)、モラシ、鉦(かね)などがある。
・面(めん)をつけた大人(おとな)、子どもも踊る。
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質疑応答
(5つの踊りの録画DVDを見ていない中での下記のQ&Aである)
Q1:今日は5つの伝統芸能だが、大村市内には、いくつあるのか? 他の踊りの名前(なまえ)は?
A1:市内では、10から20近くの郷土芸能があると思われる。今でも、たとえば水主町(かこまち)コッコデショ、下鈴田浮立(しもすずたふりゅう)などが踊れている。また、今は踊れていないが、この福重でも重井田浮立(しげいだふりゅう)、野田の鍬踊り(のだのくわおどり)、野田の新地節(のだのしんちぶし)などが踊れていた。
Q2:沖田踊で、なぜ刀を持って踊る理由は?
A2:ぜ、長刀(なぎなた)や太刀(たち)などを持って踊るのかまで書いてある本は、すぐには見つからない。調(しら)べたい。ただ、郡三踊りが、3つの踊りで一つの踊りなので、一番目の寿古踊が、ゆっくりした踊りなので、2番目の沖田踊は変化をつけた踊りではある。
Q3:今富浮立は、なぜ子どもだけでなく、大人も踊っているのか?
A3:踊り保存会の方に聞いてみたい。ただし、郡三踊りも他の踊りでも、はじめは大人だけの踊りが多かった。しかし、大人で踊れる人が少なくなり、だんだんと子どもに変わってきた。今富浮立も、それと、にたところがあるのかもしれないが、まだまだ、大人の人で踊れる人もいるということでもある。
4年生からお礼
最後(さいご)に、4年生全員から元気な声で、お礼がありました。
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<上野の感想>
伝統芸能(でんとうげいのう)郷土芸能(きょうどげいのう)は、無形文化財(むけいぶんかざい)といわれていることでも分かるとおり、踊っている一時(いっとき)をのぞき、建物(たてもの)や石仏(せきぶつ)のように、ずっと見れない。そのため、伝統芸能を勉強(べんきょう)するとなると、その幅(はば)は広く、奥(おく)も深い(ふかい)。そのようなテーマながら今回の4年生は、大人が思(おも)いつかないような疑問(ぎもん)、質問(しつもん)があったことは、素晴(すばら)しいことだと感(かん)じた。このようなことから毎回(まいかい)、私は、逆(ぎゃく)に子どもたちに教えてもらっていると思っている。
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関係ページ
・寿古踊(すこ おどり) 、・ 沖田踊(おきた おどり) 、・立福寺の龍踊り(りふくじ の じゃ おどり) 、・今富浮立(いまどみ ふりゅう)
・2020年、大村秋祭りの寿古踊 、・2021年、大村秋祭りの沖田踊 、・2022年の大村秋祭りの黒丸踊 、・2018年 第100回記念 福重地区敬老会での立福寺の龍踊り 、・2011年 第93回福重地区敬老会での今富浮立