福重小学校5年生の田植えと、福重幼稚園の見学
日時:2021年6月30日09時00分〜10時50分
場所:大村市皆同町、石走川左岸横の田んぼ
参加:全体(目測)で約80名、(児童:58名、園児:11名、他:先生・保護者・関係者など)
指導員(しどういん):清水さん、沖田さんなど
主な内容
この日の気温は、朝から25度位あり、それからグングン上がり昼には30度位ありました。また天気も良すぎて、太陽が6月なのにギラギラした感じでもありました。福重小学校5年生の田植え(たうえ)は、総合学習の一つとして毎年おこなわれています。暑い中でも児童は、元気そのものでした。
また、例年、福重幼稚園の園児も見学と応援にかけつけ、可愛い大きな声で、「5年生のお姉さん、お兄さん、頑張って」と大きな声で応援していました。5年生の児童も、それに応えて、「頑張るからね」と張り切っていました。
まず、毎年、5年生へ手取り足取り、詳しく指導されている清水さんから、田植えについて、主に、下記<>内の説明(せつめい)がありました。
指導員の清水さんのお話 (写真3を参照)
< 皆さん、おはよう。この前に種(たね)をまいたのが、今日は苗(なえ)として植(う)えることとなった。コメ作りには、水が大事だが、この田んぼの水は、どこから来ているだろうか?
あそこに見える郡岳(こおりだけ、826m)に降った雨が、野岳湖(のだけこ)や、佐奈河内川(さながわちがわ)、さらに水路(すいろ)などを流れて、ここに引かれている。コメは、外国でも作られているが、日本は多い。
米(コメ)には、色々と品種(ひんしゅ)がある。大きく分ければ、この前にも話した通り、水稲(すいとう)と陸稲(りくとう)である。ただし、今はほとんどが水稲で、陸稲はあまり作られていない。今日はウルチ米(まい)と、モチ米(こめ)の2種類を植える。品種(ひんしゅ)は、ヒノヒカリである。<注:ウルチ米(まい)は、毎日食べている普通(ふつう)の米。モチ米は、正月などに食べるモチになる>
ここで、児童から「餅(もち)を植えるの?」との質問があった。そうしたら、清水さんが、すかさず「食べる餅ではないぞ! 餅にするための苗(なえ)を植えるのだ」との指摘があった。植えた後(あと)、肥料(ひりょう)をやる必要(ひつよう)がある。
その後、稲(いね)は、大きく成長(せいちょう)していく。あと、困ったこともある。それは、ジャンボタニシがたくさん繁殖(はんしょく)、発生して稲(いね)などを食べてしまうからだ。元々は南米のベネゼイラが原産(げんさん)のようだが、それが台湾(たいわん)から食用として日本に持ち込まれた。すごく増(ふ)えるので、、駆除(くじょ)しても出てくるので農家(のうか)は、たいへん苦労(くろう)している。
これは、田植え紐(たうえひも)で昔、手植えの時に、使っていた「シロシ(印)」というものだ。今はないので、これは約40年も前のものだ。このように21cmごとに、丸い玉が目印についている。この目印に苗を植えていく。
田植えのやり方だが、1回に5〜6本の苗を植える。はじめ少なくても株(かぶ)が増(ふ)えていく。今日は手植え(てうえ)だ。今、通常(つうじょう)ならば全部(ぜんぶ)、田植え機(たうえき)で植える。皆さんにとっては、一生に一度の田植えになる人もいるかもしれない。 >
などの話がありました。
田植え
清水さんの話しが終わった後、福重小学校5年生の児童全員、手に苗(なえ)を持って田んぼに入りました。その時、ワーワー・キャーキャーと、にぎやかな声も出ていました。中には、田んぼに入ること自体はじめてなのか、楽しそうな感じもしました。
指導員や保護者(ほごしゃ)の方から、教えてもらいながら田植え紐(たうえひも)の丸い球を目印(めじるし)に、大体同じ間隔(かんかく)に植え始めました。一列終わったら、指導員の清水さんや沖田さんなどから、「みんな、バックして」との号令がかかり、その後、十数列の田植えが続きました。最初(さいしょ)は、慣れていないため時間もかかったり、植えた列も曲がった状態(じょうたい)でした。しかし、3列目以降(いこう)になると上手になって、ハイピッチになっていきました。
あと、福重幼稚園の園児たちは、今年も「5年生のお姉さん、お兄さん、頑張って」と声援を送っていました。(写真2、写真7を参照)
そして、最終の一列も終わり全員、田んぼから上がり、泥(どろ)によごれた手や足を近くの井戸(水道)で洗うことになりました。ここで、再び「冷たい、気持ち良い」なども含めて、キーキー・キャーキャーの歓声(かんせい)があがっていました。また、私も児童の顔を見ましたが、最初と違って「ちゃんと、田植えできたぞ!」みたいなの雰囲気(ふんいき)で自信(じしん)がついたみたいな表情(ひょうじょう)にも見えました。
終了ミーティン時の清水さんからのお話
田植えも無事終了して、終了ミーティングがあり、その時、清水さんから次の<>内のお話が、ありました。
< みんなの中には、一生に一同の田植えになったかもしれない。この泥(どろ)の感触(かんしょく)は覚えておくように。一見(いっけん)汚れたようにも見えるが、この泥が稲を育てる”命の母”みたいなものだ。そして、8月末から9月頃には、稲の花が咲く。
今、農作業(のうさぎょう)は、トラクターやドローンなど機械化・自動化(きかいか・じどうか)になってきている。いずれ無人化(むじんか)=人が作業しなくても、色々できるようになるだろう。 あと、地球温暖化(ちきゅうおんだんか)かもしれないが、海水温(かいすいおん)が高い。このようにならないためにも全体で、二酸化炭素(にさんかたんそ)をへらす努力(どりょく)が求められている。 みんなから質問が、あるかなあ? (ここから下記のQアンドAがあった) >
<質疑応答(しつぎおうとう)QアンドA>
Q1:稲(イネ)の花が、咲く(さく)とは?
A1:8月、9月頃に白い稲の花が咲き、その後に実(み)をつけて、コメ(米)となる。この時季(じき)は、台風(たいふう)も来るので心配(しんぱい)だあ。
Q2:稲を食べる虫(むし)は、何種類(なんしゅるい)くらい、いるのか?
A2:たくさんいる。たとえば、さっき話したジャンボタニシ、バッタ、カメムシなどたくさんの害虫(がいちゅう)がくる。薬(くすり)を、ドローンをつかって駆除(くじょ)して、また出てくる。
(さらに補足で、清水さんは、今後の機械化(きかいか)、食料自給率(しょくりょう じきゅうりつ)の向上(こうじょう)の大切さ、フードロスの問題(もんだい)などを分かりやすく児童に話された)
最後(さいご)に、児童から指導された清水さん始め保護者・PTAや地域のの皆さんへ、大きな声で「ありがとうございました」とのお礼がありました。 (その後、5年生の児童は、記念写真=最上記の写真1を撮り、帰校しました) 今回の田植えに参加された福重小学校5年生の児童、見学や応援に来てくれた福重幼稚園の園児はじめ先生、指導員、PTA、保護者、関係者の皆様、大変お疲れ様でした。