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大村の歳時記シリーズ もみ穀燻炭つくり
もみ穀燻炭つくり(もみがら くんたん つくり)、もみ殻焼き

もみ穀燻炭つくり(もみがら くんたん つくり) もみ殻焼き
<用語解説>(下記はデジタル大辞泉より引用)
 ・(もみ()とは、「1 脱穀の後、籾摺?(もみず)?りする前の、外皮に包まれたままの米。もみごめ。」
 ・燻炭(くんたん)とは、「籾殻?(もみがら)?や木屑を蒸し焼きにして炭化させたもの。多孔性で通気性がよく、土壌改良材として用いられる。」

名称について
一般的には、「もみ殻燻炭つくり」の用語が多いようなので、このページでも統一して使用している。ただし、大村市内の農業地域では、単に「もみ殻焼き」と呼称している場合も多い。

時期について
 もみ殻燻炭つくりの時期は、コメ(米)を収穫し、脱穀後(10月〜11月下旬)頃が多い。ただし、「もみ殻燻炭つくり」や「もみ殻焼き」をしようと思えば、年中いつでもできる。何故なら、もみ殻を紙製などの保存袋に入れておけば、園芸用とか自家菜園の畑で、例えば、ラッパ上の煙突があり、空になったドラム缶石油缶などで燃やせば、もみ殻燻炭つくりは、いつの時期でも可能ではある。

紙や木の枝などで種火を燃やす
 
 左側のラッパ状の煙突を中央部の種火に運ぶ
  ラッパ状の煙突周囲に、左右のもみ殻を載せていく
 
 ラッパ状の煙突(田んぼや畑などでの使用が多い)
 もみ殻を煙突の周囲に積み上げて燃やし続ける
 
もみ殻燻炭のほぼ出来上がり 
 
もみ殻燻炭をスコップに載せて撒く準備中
 
もみ殻燻炭(炭化しても。もみの形状は残っている
 もみ殻燻炭が撒かれた田んぼをトラクターで耕す

場所について
 大村市内では、稲の脱穀した同じ田んぼで実施するのが、規模が大きくて回数も多い。ただし、自家菜園の畑や、個人宅のなどの場合でも、先の田んぼより規模は、小さいが実施されている。

材料と道具について
 この内容は、あくまでも大村市内で上野が見た範囲内である。その他の器材器具も、下記項目以上に使用されている可能性もある。

・主に脱穀後の田んぼの場合
 (1) 籾殻(もみがら) ----これは全部の場合必要
 (2) (ラッパ状の)煙突
 (3) 種火用の紙、枯葉、小枝など

 (4)火付け用のライターやマッチなど
 '(5)スコップ(平、角状の物)
 (6) 代かき(アルミ製が多い)

 (7) 消火用の水
 なお、上記(2)だけではなく、燃焼室と煙突が一体となった「もみ殻燻炭つくり」専用みたいな機器も販売されている。

・園芸用とか自家菜園の畑の場合
 上記の(2)の替わりに例えばドラム缶石油缶などを利用したものもある。(他の道具や器具は、ほぼ上記と同様)

つくり方(作業方法の一例)
 下記は脱穀後の田んぼでつくる一例である。当然、田んぼでなくても広い空き地や畑などでも、ほぼ同様である。

(1) まず、先に集めておいた籾殻の近くで、燻炭をつくる所(もみ殻を燃やす所)で種火用の紙枯葉竹や木の枝などを火付け用のライターやマッチを使って燃やしていく
(2) 種火が燃え始めたら、(ラッパ状の)煙突を、その上に立てる。

(3) 先の煙突の周囲に、もみ殻を代かきや、平スコップなどで積み上げていく。あとは時間をかけて燃焼していくのを待つ。
(4) しばらくして、燃えていないもみ殻と燃焼済みとを代かきやスコップで、かき混ぜていく。

(5) 全体が燃えたら、煙突を外す。
(6) 充分な水で消火していく。

(7) 消火を確認後、この場合の燻炭は、田んぼの土壌改良もしくは肥料用なので、平スコップなどで田んぼに撒いていく。あと、中には、後で別の畑や園芸用に使う場合は、袋に入れて保存していく。

 田んぼの場合、もみ殻の量(積み上げた場所)が多いので、上記の回数が多くなる。そのために煙突の掃除なども繰り返して、次に備える。

効能(効果)
 もみ殻燻炭は、市販もされているので、その用途効能(効果)も様々あると思われる。ただし、このページは、あくまでも田んぼや畑で、もみ殻燻炭をつくり、撒いていくのが一連の流れなので、それを中心に、効能(効果)について書いていきたい。

もみ殻燻炭は多孔性で通気性が良いので土壌改良材となる
 上部の〈用語解説〉にもある通り、もみ殻を灰にするのでなく、もみ殻燻炭は「蒸し焼きにして炭化させた」ものである。また、元々はコメの殻を脱穀したことによって、その殻は蒸し焼きにしても穴が残り、それで「多孔性で通気性がよく」と解説してある。

 そして、この多孔性で通気の良いもみ殻燻炭は、どのような効果(効能)があり、特徴点は何かを下記の箇条書きで書いている。
 (1) 酸性土壌をアルカリ性土壌へ中和していく。
 (2) 多孔性、つまり殻(穴)が沢山残っているので、その穴が植物に有益な微生物の棲家(すみか)となりやすく、その微生物などは作物を育てる効果がある。

 (3) 肥料効果について、もみ殻燻炭それ自体にはないが、多孔性により通気、保水性などが良くなるので、別に撒いた様々な肥料の吸着効果がある。つまり、「肥料持ちが良い」と言うことである。

 (4) 有機肥料を田んぼや畑に撒いた場合、独特の臭いもするが、もみ殻燻炭は、「脱臭効果」(活性炭効果)も少しはある。
 (5) 逆に、もみ殻燻炭は少し臭いも発するので、この臭いを嫌がるアブラ虫などが寄り付きにくいと言う防虫効果もある。

 上記以外にも様々な効能があろうかと思われるが、補足があれば追加掲載も考えている。
 <注意>----何事も「やり過ぎ」は逆効果も生じる可能性も考えられる。もみ殻燻炭の適度な使用は、土壌改良に向いていると思われる。

概要紹介
( 注:この項目は、上記内容のまとめのように作成している。そのため、省略部分も多いので、詳細は上記を参照)
 もみ殻燻炭を極簡単に言えば、コメの収穫のため脱穀後のもみ殻蒸し焼きにして炭化したものである。そして、その作り方は、脱穀後の田んぼの場合、例えばラッパ状の煙突を使って蒸し焼きする方法がある。当然、灰になってはいないので、もみ殻の形状(右側写真通り)ほぼ、そのまま残っている。

 あと、自家菜園や庭などでは、燻炭作り専用器、石油缶、ドラム缶、ブロックで四角に囲った方法など様々ある。そして、もみ殻燻炭は、田畑の土壌改良、植物にとって有益な微生物を育てる効果(棲家の提供)、燻炭の臭いを嫌うアブラ虫への防虫など様々な効能があると言われている。

補足

(この項目は準備中。しばらく、お待ち下さい) 
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コメ関係ページ:田起こし(たおこし) 、 代明け(しろあけ)代掻(しろかき)  、 田植え(たうえ) 、 稲刈り(いねかり)  、 (稲の)掛け干し(いねのかけぼし) 、 脱穀(だっこく)  、 籾すり(もみすり)  、 精米(せいまい)  、 (もち)つき  

初回掲載日:2024年11月29日、第二次掲載日:12月14日、第三次掲載日:12月20日、第四次掲載日:12月28日、第五次掲載日:2025年1月15日、第六次掲載日:1月20日、第七次掲載日: 月 日、
 
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