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重井田町の天狗伝説
もくじ はじめに 伝説の背景 石や地名 飛び立ち石 地名の由来 足跡石 天狗岩と滝 まとめと名称 あとがき Q&A
重井田町の天狗伝説

郡岳の天狗 太郎坊は大石を飛んだ
天狗岩と御手水の滝(裏見の滝)

天狗岩
現在は、宗教施設になっている
天狗岩と御手水の滝(裏見の滝)

天狗岩について
 この天狗岩は、天狗関係の石としては、この地で最も有名で、しかも簡単に歩いて行けます。地名=字(あざ)では、「天狗通」(てんぐとおし)にあります。

 以前は石だけでしたが、現在は、ある宗教施設となっています。なかなかいいカメラアングルに収まりきれないくらいの大きい石です。

 この岩が、「天狗の飛び立ち石」から飛んで、来た所と言われています。


御手水の滝(通称:裏見の滝)について
 
重井田町内にある御手水の滝(おちょうずのたき、通称:裏見の滝、滝の落差約30m)は、現在の郡岳(こりだけ)が、(奈良時代の)和銅年間(西暦708年〜715年の頃)菅原寺、僧最高位の行基が、筑紫地方巡回の時、郡岳の霊場に登って、太郎岳大権現を開山した頃より、修験者(山伏)の修行場でした。

御手水の滝(通称:裏見の滝)
滝は重井田町、公園は立福寺町

 この滝付近には、滝だけでなく巨岩の岩場があり、また、急な山道もあるため修験者の修行場としては、最適な所と思われます。

 後で紹介します(江戸時代、大村藩によって編纂された)郷村記(通称:大村郷村記、注1)にも、この岩場が断崖絶壁であること、あるいは崖下に観音堂が祀られていることなどが書かれています。

 あと、先に書きました太郎岳大権現の一の鳥居が、現在の福重町にある大昔の道標(道祖神との説もあり)当りにあったと言われています。そこから太郎岳権現に登ったとすると、この御手水の滝(通称:裏見の滝)は中間地点になります。

 今回私が調べた範囲内では、この滝は、「太郎岳大権現を開山した頃(奈良時代初期)より、修験者(山伏)の修行場」と言う以外、直接、天狗伝説に結びつく、例えば「天狗・・・岩」みたいな話しはありませんでした。

 ただ、今回天狗伝説に関係している(このページ下側の地図を見て頂ければ、分りやすいと思いますが)、1)天狗の飛び立ち石、2)字図(あざず)の「赤岩」、3)天狗の足跡石、4)字図の「天狗通」(てんぐとおし)、5)天狗岩など、今回の伝承ごとに関係する石、岩、地名のほぼ一直線上にこの滝はあります。

そのことと併せ、全国に広く伝わっている天狗は、山岳地帯や滝などで厳しい修行をした密教の高僧や修験道の修行僧=山伏が天狗となって神聖な寺院や山などを守ってきたという言い伝えがあります。

 この御手水の滝(おちょうずのたき、通称:裏見の滝)は、(郡岳に開山された)太郎岳大権現への通り道、修験者(山伏)の修行場、上記5つの伝承、同じ重井田(以前:重井田郷)町内であることなどからして、全国の天狗伝説と共通性において同じであり、より一層『重井田の天狗伝説』を強めるもとになったと思われます。 (掲載日:2005年4月5日)

(注1)
<郷村記(大村郷村記) 滝之事> (下記は読みやすくするために空白=スペースを入れています)
  御手水の滝  野岳大堤下払川と云処にあり 此処近村の勝地にて左右は深谷 末は今富村椎の木渕に流れ出 郡川に落合なり 岸下に観音堂あり 神体祭礼等の事は都て野岳郷より支配するなり 鳥居より拝殿まて弐町三拾間 此間険岨にて九曲リあり 拝殿より上宮まて弐拾間 石壇あり 此谷東北の方屏風を立たるか如き一面の絶壁にて高サ拾七間余 横四拾間余の大岩なり 乃堤下より洩る処の水爰に落来り巌角にあたり砕て雨の沛然たるか如し 夕陽是に映し虹睨顯れ大に趣向あり 岸下径あり 通行して裏より見る故 世俗うら見の瀧と云 三月三日観音参詣の人多し 
重井田町(郡岳を除く)全体及び天狗伝承関係図
注1:地図の上中央部の野岳湖付近は東野岳町で、上左側の鉢巻山付近は野岳町です。
注2:『御手水の滝』(通称:裏見の滝)は、重井田町内ですが、『裏見の滝シャクナゲ公園』は立福寺町です。

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