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お殿様の偽装
22)おおむら浪漫2
大村の歴史を考えるシリーズ
お殿様の偽装
大村の偽装の歴史や表現一覧表など

大村の偽装の歴史や表現一覧表など
  今まで書いてきました「大村の偽装の歴史」及び「偽装の歴史ではないが、誤解を招くような表現」を極簡単にまとめたのが下表です。念のため、歴史のことですから込み入った内容もあり、この表だけでは言い尽くすことが出来ていません。その点は、右欄の「詳細の」をクリックして、ご覧下さい。(この表の下部の文章も、ご一読願います)

大村の偽装の歴史や表現一覧表
No.
偽装されたと思われる事項 本当は
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大村氏の系図(初代からの大村純前の以前) 「初代」から大村純前まで、大村純治を除けば、ずっと史料・根拠なし。大村純前以降は、ほぼ正確と言われている。
大村氏は藤原性 平性では。本当の出身地や系図上からも、また五輪塔の碑文からも平姓と書いてある。
大村氏は四国から来た 佐賀の藤津郡から来た。
大村氏は994年に四国から下向(大村に来た)=「大村千年の歴史」 歴史的史料、根拠は何もなし。「大村千年の歴史」の表現は極め付けの間違いである。
四国から来た大村氏が最初から大村を領有していた 佐賀から来た大村純治の家系にかわるまでの別の支族の大村氏は大村にいくつもあった豪族の一つで全部最初から領有していない。
「大村家、初代から第何代」と言う表現 系図自体が偽装のため「第何代」の表現自体間違い、ただし、江戸時代大村藩初代藩主から第12代藩主と言う表現は正しくて正確な表現である。
「大村純伊」 大村純治と「大村純伊」は同一人物と言われている。大村純治の変名と思われる。
「大村純伊」の大村での敗戦と領地回復 大村純治の佐賀での敗戦や徘徊の出来事である。それをあたかも別の「大村純伊」を登場させ、大村で起こったように描いている。(大村純治の佐賀での敗戦、彼杵・大村進出の記述は史料として残っている。「大村純伊」の合戦記録の裏づけ史料は何もない。
郡三踊りは「大村純伊」の戦勝祝い踊り 佐賀の須古村から来た(中国浪人の)法養が教えた神事芸能踊り。(上記と同様)「大村純伊」とは関係なし。500年以上続く伝統芸能で地元の方が守り続けておられる。
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大村寿司(角ずし)は「大村純伊」の戦勝祝い料理 (上記と同様)「大村純伊」とは関係なし。500年以上続く郷土の人が育てた料理である。この寿司と関係は不明だが、似たような寿司は佐賀県白石町の須古地区(旧・須古村)に須古寿司もある。

偽装の歴史ではないが、誤解を招くような表現
No.
誤解を招くような表現 本当は
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大村は最初から旧・大村町関係を中心に発展・栄えたような表現 大村純忠が1564(永禄7)年、今富城から三城城に政治の中心を移すまで政治・経済(米)の中心は、約1500年間ずっと古代から郡地区(松原、福重、竹松)であった。そのため遺跡・古墳、寺院郡も多かった。三城城に移してからも米の生産は変わらずに郡地区が多かった。
大村純忠=日本初のキリシタン大名と言うばかりの表現 一般に目につく形での”戦国大名”としての評価が、ほとんど見当たらない。関係する場所や合戦なども多く、家来含め関係した人物にも、興味湧くような人たちが多いのに、ほとんど一般の方に目に触れるような実績・功績が語られていない。
キリシタンは迫害、受難、殉教、聖人、顕彰ばかりの表現 (左表の歴史は当然あったが逆に)大村純忠時代のキリシタンは神社仏閣のいっせい破壊・焼き討ち・略奪、仏教僧侶などの殺害、さらには大村家の墓を暴き郡川に流していた歴史もあった。

 私は、『はじめに』、『なぜ、この問題を取り上げたのか、その1』、『なぜ、この問題を取り上げたのか、その2』にも書いてきましたが、このシリーズ自体、大村の歴史について、ひとつの情報提供のページです。また、 私が参考に書いてきました参考文献、書籍一覧表(大村の偽装の歴史を調べた書籍一覧表)』のほとんど、既に絶版で図書館でしか見ることの出来ない書籍ばかりです。

 詳細に知りたい方は、このページ(書籍一覧表)をご参考にして頂き、先生方の書かれた書籍をさらに見て頂ければなあと思います。ですから、私が今まで書いてきたことは、マダマダほんの入り口みたいなものです。

 大村の公的機関はいまだに先に掲載した例=2005年のパブリックコメント歴史案内人養成講座資料(年表)など、偽装中の偽装とも言うべき「大村千年の歴史」の表現を使ったり、市内各所にある案内板に同様のこと(「大村純伊の合戦や領地回復」説も同様)が書かれてあることは、既に述べた通りです。

 このシリーズをご覧頂いた方で、特に大村市以外の観光客の方あるいは郷土史に興味を持たれた学生さんなどへ、大村市内で今でも出回っている偽装の歴史情報だけではないのだと言う思いと、ささやかながらひとつの情報提供のページになればなあと考えながら作成してきました。
 (掲載日:2006年5月19日)
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