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お殿様の偽装
22)おおむら浪漫2
大村の歴史を考えるシリーズ
お殿様の偽装
あとがき

あとがき
繰り返しの記述になりますが
 今回、大村の歴史を考えるシリーズ、『お殿様の偽装』の連載も、あとがきを書くことになりました。私がこのシリーズを書いてきましたのは、どなたかに頼まれたことでもありませんので、自分が書きたいから連載してきたものです。当然、この内容には、賛否両論、議論百出あるかもしれません。

 このページは、既にご紹介したことの繰り返しになりますが、私が大村の郷土史を最初に学んだのは40年も前の学生の頃、正式な科目ではなかったと思いますが学校の授業中に、その一部を聞きました。また関連事項は、地域の年配の方からも教えて頂きました。

 既に黒板勝美氏や太田亮氏は、大村の偽装の歴史について指摘されていましたが、当時はこのことが大村市内において、まだまだ一般的でなくて、当然従来どおりの流れを聞きました。その後50歳代になって初めて、当時教えてもらった内容が主要なものが、偽装であることを知りました。

 私が学生当時の先生や年配の方は、そのことを知らないまま教えておられたので当然感情的なことは残っていません。でも現在、今度は自分がその年代になり、同じことを学生さんなどにしていいのだろうかと言う気持ちはあります。大村の偽装の歴史と呼ばれている事項は何も複雑に込み入った難しい内容ではなく、私のような素人でも直ぐ分かる内容ばかりです。

 ましてや専門に研究している方は詳細に先刻ご承知のはずです。また人に教える立場の方なら、たとえ最初何も知らなくても数冊の本(参考文献、本、書籍一覧表)を読めば、直ぐに人前でも話せる内容ばかりです。ですから、なぜ、この件が関係者の間で大きな話題にもなり一時は決着済みになりかけていた1970年から1980年代に直らなかったのか、本当に問題だと思います。私は、単にその後も、お金かけて偽装の内容を記した本や案内板が作られたから問題だと言っている訳ではないのです。

 現在でも大村の偽装の歴史が2005年のパブリックコメントなどに堂々と書かれて、マスコミや出版物などにより大村市内外の方々に知らされていることは、一市民として本当に残念です。ましてや近年初めて歴史観光立市を目指している大村市において、この件についてガイドブック、書籍類、案内板などをそのままにして、観光客の方に「どうぞ、大村にいらっしゃって下さい」と言えるのでしょうか。

真に、”歴史観光立市”を目指すと言うのであれば
 これらの対策は、先のページ『正々堂々と正して欲しい』に書いた通り(要約すると)1)「大村千年の歴史」関係と、2)「大村純伊」関係の記述全ての全面削除と改訂しかないと思われます。

 この件の歴史が、偽装か偽装でないかの議論は、もう1970年、1980年代で決着済みですから、あとは各先生方が言われた通りに変えるか、かえないかだと思います。当然このことの中には、大村市の指定史跡も含まれています。

 今まで、この流れを継承して来られた方々の立場や意見は充分私も分かりつつも、これから大村に来られる観光客のため、これから郷土史を学ぼうとされている学生さんや市民のためにと言う一点に絞って、改めて再度、上記の2項目の全面削除と全面改訂をお願いするものです。

 大村市は長崎県において、県央地域でもあり、平野部が広い、交通アクセスも空陸揃っていて海も一部あり、自然豊かで風光明媚な土地でもあり、何よりも人柄も穏やかな方が多く、観光にも向いた地域でもあります。

 特に、大村の周辺部は観光のキーワードと呼ばれている花と緑と食が揃っていますし、中心部と併せて色々な内容をプランニングすれば、これからのグリーンツーリズム、滞在型、目的追求型、健康指向型の観光に向いていることは先のページで書いた通りです。これは何も、お金かけて上物・箱物を作らなくても自然のままに幾世代も使える貴重な財産でもあります。

 また、周辺部には貴重な史料あるいは郷土芸能、民話もあり、本気になって見直し、再発掘、再発見すれば必ずや大きな話題=観光につながる要素も秘めている地域と思われます。以上のような自然などの豊かさに加え、歴史からのアプローチも上記のように間違った歴史さえ正せば、豊かな歴史の宝庫も加わり、また違った意味で県内において優位性のある地域にもなりうる可能性もあるのです。

 本当に大村市が歴史観光立市を目指すと言うのであれば、偽装の歴史にこだわることなく、真に長い歴史の主役であった周辺部の再発掘・再認識こそが、その言葉にふさわしいものだと思います。

皆様、大変ありがとうございました
 これで、このシリーズは一旦まとめとします。まだまだ、周辺部の福重のことだけでなく鈴田、三浦、萱瀬、松原、竹松なども書きたいテーマがあったのですが、そのことは、今後別立ての『大村の歴史』か『大村辞典(大村の歴史観光辞典)』などに徐々に掲載したいと考えています。

 このシリーズでは、参考文献、本、書籍一覧表に掲載しました各先生方の書籍を参考にしました。皆様の本がなければ、このシリーズは書けなかったと思います。改めて、歴史に大変お詳しい、郷土思いの先生方に、このページをお借りしまして深く感謝申し上げます。

 また、この連載をご覧頂いた皆様、大変ありがとうございました。今後とも、よろしく、お願い致します。
(掲載日:2006年6月9日)
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