お殿様の偽装 |
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22)おおむら浪漫2 |
大村の歴史を考えるシリーズ |
お殿様の偽装
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はじめに |
はじめに
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私は、このテーマを書くに当たって、お二人の言葉がきっかけとなりました。
まず、一つ目は、(2003年11月から開催された長崎県大村市福重地区の)『福重郷土史講座』の講師の方から「大村の歴史は、大村氏(大村藩歴代藩主など)の系図や出来事などが、江戸時代に偽装され、それが現代でも、そのまま使われている。そのため、全国的にも有名な事柄も含めて偽装のまま今も使われている。歴史を冒涜するものであり、許されない」と、おっしゃっておられました。 しかも、その歴史の偽装は、大村氏系図関連だけにとどまらず例えば大村の歴史を表す時の常套句のごとく用いられている「大村千年の歴史」の表現、また全国的にも有名な大村寿し、郡三踊り(寿古踊、沖田踊、黒丸踊)の起源を当時の殿様と結びつけて表すやり方まで関連していることを知りました。(ただし、大村寿しや郡三踊りの歴史自体は500年以上続く歴史があり、郷土の方が大事に守り育ててこられたことは真実です) 二つ目は(前述と同じ時期に)私が大村市の広報誌などを町内で配布していた時、80歳過ぎのあるお婆ちゃんに上記の話しをしたところ、「今まで知らんかったバイ。わたしゃ、もうよかばってん、子供たちには本当のことを教えんばね」と言われました。 その後、このお二人の言葉が気になり、私なりに少し調べはじめました。本や資料を読めばよむほど、次からつぎへと疑問が湧いてきましたが、なかなか進みませんでした。とりあえずは、まず一回くらいひとまとめしながら進めないとなあとも思うようにもなりました。 ただ、私はこの件については、全くの素人で専門家のように一家言ありませんので、他の先生方の書かれていることを中心にまとめたいと思っています。 あと、このことでを調べている過程で分ったことですが、インターネット時代において、今まで記述された大村の歴史が、かなりのホームページやページ数において偽装の歴史そのまま掲載されていることでした。念のため印刷物の本なども図書館で少しだけ見ましたが、ほぼ同様でした。それも、公的機関やかなりの学術上も評価が認められている学校や団体なども、同様でした。 また、ここ数年、大村の歴史などを取り上げて頂いた長崎県内のテレビ局、新聞報道も全く変わらぬままでした。このようなことは、なぜ起こっているかと言いますと、それはとりもなおさず「大村の歴史」の本家本元、大村での作成記述をそのまま参考にしておられるからだと思われます。 とりわけ多くて深刻なのは、ホームページです。印刷物に比べホームページは、ちょっと探せば誰でもどこからでも見つかるし、また、必要な文章をコピーして作成すれば、いくらでも掲載できます。中には善意で大村及び大村の歴史や事項を市外の方含めて紹介して下さっている方もいらっしゃいます。そのような方は、公的機関あるいはそれに準ずるような団体(民間の有力団体含めて)などの記述されていることなら、間違いないだろうと思い、書かれておられると想像してます。 あと、大村市は、2006(平成18)年度の施政方針、重点項目として、「歴史観光立市を目指した魅力あるまちづくりの推進」ということから、2005年度中からも様々な動きがあります。その中で、歴史に関するいくつかの資料その他で、「おやっ?」と思うような記述が見られました。 以上述べた事項は、どこが問題なのか個別の記述について、これから一つひとつ書いていきたいと思っていますので、このページ(はじめに)には掲載していません。ただし、同主旨のことを先に 1)『福重郷土史講座』の「第3回講座報告」「第4回講座報告」、 2)『福重のあゆみ』の「大村氏のルーツ」「戦国時代」 などに、概要は掲載していますので、ご覧下さらないでしょうか。 私の考えですが、今まで書かれている歴史書などが、全部正しいとも逆に全て間違いと言っている訳では当然ありません。今までの事実関係に矛盾が出たり、新しい資料(史料)などが発掘されれば、どちらにしても変えざるを得ないものだと思います。 これからのページで私が書くことも全く同様で「大村の歴史を考えるシリーズ」の『お殿様の偽装』で、各テーマ別に一応まとめてはいますが、今後変わる可能性もあります。そのことはご諒解の上で、ご覧頂くことをお願いします。 また、これから書いていきます各項目は、私が50歳代になるまで恥ずかしながら知らなかっただけのことで、実はもう何十年も前から専門家の方が本などで出版されていることばかりです。一番古くは、明治時代から学者の方が指摘されています。 あと、ページの組み立てについてですが、どうしても大村の偽装されている歴史は、その事項の関係から同種及び同趣旨の繰り返しみたいな記述になるのは、止むを得ません。一番手っ取り早いのは後のページに掲載予定の「大村の偽装の歴史一覧表」をご一読して頂くのが速いかとは思いますが、それだけでは分かりづらいので、繰り返しみたいな記述になっている点もご了承願います。 なお、ページ掲載の写真、図表などで説明書きをしているものは、記述と関係があります。しかし、シャクナゲ、桜、菜の花などの花写真は、ページレイアウト上で掲載しているだけですので、記述とは関連していません。また、新たに分かった事項の追加、写真及びページ再構成も考えています。更新は不定期で、しかも長期間かかることが予想されます。どうか、ご辛抱の上、気長にご覧頂けないでしょうか。 最後に、このシリーズをご一読頂くと嬉しい限りです。また、何か情報などをメールでお寄せ下されば、ありがたいです。どうか、よろしく、お願いします。
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