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2022年、福重小学校5年生の脱穀作業(概要報告)

写真1:脱穀作業中(左側:軽トラック、脱穀機、その右側:指導員の沖田さん、列の右端側は指導員の清水さん周囲は5年生先生保護者など)

写真2: 脱穀作業を終えて記念写真 (左側は脱穀機、中央上部は妙宣寺、最奥右側の山は郡岳)

2022年、福重小学校5年生の脱穀作業
日時:2022年11月7日
09時00分~10時05分
場所:大村市皆同町、石走川左岸横の田んぼ
参加:
全体で約60名(内、5年1・2組の児童:50名、先生2名、指導員・保護者・関係者など) 
・関係ページ:2021年6月30日、福重小学校5年生の田植え 、 ・2021年11月1日、福重小学校5年生の稲刈り、 ・(2017年、福重小学校5年生の作ったコメでできた)米アイス、 ・2020年12月18日、福重小学校5年生の餅つき大会 、2022年7月1日、福重小学校5年生の田植え 、 2022年10月28日、福重小学校5年生の稲刈り
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写真3:左端側は指導員の清水さんから開始前の話し中
写真4:左側の清水さんから一人づつ束をもらう
写真5:右側の稲架け竿から左側の脱穀機へ束を運ぶ
 
写真6:左側の沖田さん脱穀機へ束を運ぶ
写真7:左側の脱穀機の台へ束を載せる
写真8: 奥の稲架け竿から右側の脱穀機へ束を運ぶ 
 
写真9:右側は沖田さん。手前側の袋にコメがたまってきた
 写真10:軽トラックに稲ワラを積み込む
写真11:脱穀機からコメ袋を運び出す
主な内容:この日は、青空の広がる快晴、さらには朝9時前の気温は16度位で体を動かすには、もってこいの天気でした。福重小学校5年1組、2組は、脱穀作業(だっこくさぎょう)の体験(たいけん)でした。なお、この米(コメ)は、5年生児童自ら今年(2022)「 7月1日、田植え」、 「10月28日、稲刈り」したものでした。

 今回の脱穀作業の流れは、主に次の通りでした。・開始ミーティング(写真3参照)、 ・稲架け竿に天日干しの稲を脱穀機まで運ぶ(写真4)、 ・脱穀する(写真5~9参照) 、・稲わらを軽トラックに乗せる(写真10参照)、 ・コメ袋を運ぶ(写真11~13参照)、 ・稲架け竿を解体して1か所に運ぶ(写真14参照)、 ・落穂拾い(おちぼひろい)をおこなう(写真15参照)、 ・記念写真の撮影(さつえい)(写真2参照)、 ・終了ミーティング(写真16参照)。

 上記の流れの通り、児童一人一人、キビキビした動きで、稲架け竿からの運びを何回もして、脱穀機の指導員に運んでいました。また、脱穀したコメ(玄米)が、コメ袋にたまると、自分たちで収穫(しゅうかく)した米(コメ)の重さを確認(かくにん)するかのように農道(のうどう)の軽トラックまで運んでいました。あと、一通り脱穀作業がすむと、全員で稲架け竿や足を皆でくずして、1か所に運んでいました。さらに、田んぼに残る落穂拾いすると、ほぼ全ての作業が終了したことになりました。

清水さんのお話
 ここから、田んぼ脇の農道にいる5年生に対して、指導員(しどういん)の清水さんが話された内容を書いていきます。ただし、開始及び終了ミーティングともに、同種同内容もあり、前後を分けずに、まとめて紹介していきます。なお、下記「」内は、概要(がいよう)のみで、また、趣旨(しゅし)を変えない範囲内(はんいない)で、より分かりやすくするため上野の方で補足もおこない、まとめ直してもいます。

 「今日は、皆んなが種まきしてから約5ヶ月たった。1週間前に稲刈りして、天気続きだったので良く乾燥(かんそう)したので水分量(すいぶんりょう)は、15ペーセントもないだろう」 「今から、あそこにある脱穀機(だっこくき)=ハーベスターで、脱穀(だっこく)をおこなう。(回っている)機械(きかい)なので注意(ちゅうい)して、手などをケガしなように。今回は、先にウルチ米(まい)は、脱穀しているので、残り半分の餅米(モチゴメ)だけだ」

 「今回のコメは、ウルチ米が60Kg、モチゴメが約60Kg(どちらとも3袋少し)の収穫(しゅうかく)だった。この約60kgは、コメを食べることが今は少なくなってきているが、1年間に二人分が食べる量(りょう)だ」 「これから食べるまでには、もみすり、精米(せいまい)、炊飯器(すいはんき)で炊く(たく)とか、まだまだ、いくつも工程(こうてい)がある。皆んなは、シュシュで米アイスにしてもらったり、12月の餅つき大会では、餅として食べて欲しい」

 「落穂拾いをしてもらったが、まだ田んぼに残っているコメは、カモメなどの野鳥用(やちょうよう)だ。野鳥も大事だと思う。佐渡(さど)のトキなどは、人のせいで減り、復活(ふっかつ)されるに金もかかっている」

 「今年のコメは、台風が2回来たこともあり、不作だった。いつもなら一反(いったん=約992平方メートル)当たり約480Kgとれるが、今年は約400kgと少なかった」 「コメは沖縄(おきなわ)から北海(ほっかいどう)までできる。日本の穀物自給率(こくもつ じきゅうりつ)は、40ペーセント位と言われている。こんな少ない状態(じょうたい)では、戦争(せんそう)などになれば大変なことになる」

「パン食などが増えているが、日本の気候(きこう)に小麦(こむぎ)は向いていない」 「コメは日本人の主食(しゅしょく)でもあり、もっと増やしたいと努力(どりょく)している。これから一人で農作業できるように、さらにドローン、ロボット化などと機械化(きかいか)が進むだろう」

<質疑応答>
 今年の質疑応答(しつぎおうとう)の一部(いちぶ)を、下記「Q&A」通りに書いています。
Q1:このつくったコメは、どうするのか?
A1:皆んなの作ったウルチ米は、ご飯で食べるし、シュシュで米アイスにもなる。モチゴメは、餅として食べれる。

Q2:なぜ、田んぼが割(わ)ているのか?
A2:乾燥して水分が、なくなったためだ。

Q3:清水さんが作ったコメは、売るのか?
A3:売っている。たとえば(今富町にある)ライスセンターなどからコメは、米屋(こめや)などから売られている。1年間で500袋くらいだ。

Q4:家(いえ)と畑は、どちらが高いか?   
A4:場所(ばしょ)によって、値段(ねだん)=価値(かち)は、まったく違う(ちがう)。宅地(たくち)の周辺(しゅうへん)ならば土地(とち)も高い。長い年月たてば、家よりも土地が高くなるかもしれない。

Q5:コメの値段は、いくらするのか?
A5:玄米(げんまい)の値段で、30kgが8000円くらいだろう。

Q6:コメ以外(いがい)の収入(しゅうにゅう)は、あるのか?
A6:野菜(やさい)、フルーツ、観葉植物(かんようしょくぶつ)、その他を色々作って売っている。

Q7:
田んぼ(コメ作り)を始めたキッカケは、何か?
A7:家をついだからだ。最初(さいしょ)は、いやだったこともあるが、今、農業(のうぎょう)は大事で収入もあり、風景(ふうけい)も守っていると思っている。

Q8:田んぼで使う機械(きかい)は、いくらくらいするのか?
A8:全部足すと、約2000万円するだろう。コストが合わない。

Q9:田植えの時に、珍しい魚なども見たが?
A9:この周辺(川や水田)には、お玉じゃくし、エビ、フナ、コイ、ナマズなど、たくさんいる。人が気づいて守っていくことが大切だ。

Q10:ここ(田んぼ)にも動物(どうぶつ)が、来るのか?
A10:カモ、ツルなども飛(と)んで来る。だから、落穂(おちぼ)をおいておけば、野鳥(やちょう)のエサにもなる。
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5年生からのお礼
 終了ミーティングの最後(さいご)に、5年生の代表から「清水さんには、ずっと教えて頂き、ありがとうございました」との話の後、全員元気な声で「ありがとうございました」とのお礼がありました。
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<上野の感想など> 私は、毎回思っているのですが、いろんな方々が、「農業の大切さ」を発言されています。この福重小学校5年生は、自ら種まき、田植え、稲刈り、脱穀、もちつき大会と自ら実践しています。児童の中には、一生に一度(最初で最後)の実体験もあるでしょう。

そのようなことながら、もしかしたら、百回「農業の大切さ」を聞くより、これらの実体験が、その意味を会得するのかもしれません。 例年、5年生のつくったコメは、精米(せいまい)され、シュシュにもっていき米アイスともなり、学校給食で食べています。また、シュシュでは、冬季の期間限定ながら米アイスの販売(はんばい)もされていることも紹介しておきます。 今回の脱穀体験に参加された指導員・先生・5年生・保護者の皆様、お疲れ様でした

写真12:コメ袋を運ぶ

写真13:左側の軽トラックまでコメ袋を運び上げる
写真14:稲架け竿と足の片付け 写真15:落穂拾い
写真16:5年生(手前中央の後ろ姿の)清水さん終了ミーティング(疑応答中)
<関係ページ>
・2019年10月30日、福重小学校5年生の稲刈り

・2016年11月4日、福重小学校5年生の稲刈り

・2015年11月2日、福重小学校5年生の稲刈り

2014年10月30日、福重小学校5年生の稲刈り体験

・(2017年、福重小学校5年生の作ったコメでできた)米アイス 

2017年12月19日、福重小学校5年生の餅つき大会


2020年7月3日、福重小学校5年生の田植え

2020年10月30日、福重小学校5年生の稲刈り


2021年6月30日、田植え

2021年11月1日、稲刈り

2022年7月1日、福重小学校5年生の田植え 、

 2022年10月28日、福重小学校5年生の稲刈り

戦前の福重小学校生徒による稲刈り写真ページ:『1941年(福重村写真集)銃後の郷土 国民学校児童による寿古郷での勤労奉仕

大村歳時記シリーズの『稲刈り

・米(コメ)に関係する:『瑞穂の国



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